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「液化石油ガス安全高度化計画2030」スタート
各主体協働で死亡1件未満、人身25件未満実現へ

2021年4月

10年後の2030年を目標年次に見据えた、2021年度からの新たなLPガス保安対策指針「液化石油ガス安全高度化計画2020」が、3月22日に開催された経済産業省・産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会の第14回液化石油ガス小委員会で了承され、国・LPガス販売事業者等・消費者等の協働による安全・安心な社会の実現を目指した「保安高度化計画」がスタートします。

近年は、国と事業者のたゆまない努力で、重大事故は交通事故、火災事故より低い水準まで改善が図られてきました。しかし、未だ重大事故は撲滅できず、一方で社会の安全・安心への要請はますます高まっていることから、3者協働による新たな安全高度化目標と実行計画(アクションプラン)が打ち出されました。

これまでの保安対策指針と大きく異なることは、近年自然災害が激甚化・多発化する一方で、AIやIoTを活用したスマート保安による規制合理化が進むなか、保安対策指針を示して販売事業者に徹底を求めるというこれまでのスキームを、保安確保に向けて各主体が果たすべき役割を明確化し、これを理解し着実に実行することで保安高度化を図るスキームに刷新したこと。

また、経営者等による保安確保に向けたコミットメントの明示と保安レベルの自己評価を組み入れ、指導力・組織体制・予算確保など保安管理体制の構築・拡充を図る仕組みとしたことです。

このため、新たな保安目標を策定するとともに、今後の社会環境の変化とリスクを踏まえたアクションプランを設定。そのうえで、計画の進捗を踏まえた事故発生状況を定期的に分析し、計画の妥当性を評価しつつ見直していくことになっています。

2030年に向けた全体目標は死亡事故(年):0~1件未満(近5年平均:0.6件)、人身事故(同):25件未満(30.2件)に設定されました。

液化石油ガス安全高度化計画2030

~国、LPガス事業者等、消費者等の協働による安全・安心な社会の実現を目指して~


安全高度化目標
2030年の死亡事故ゼロに向けた、国、都道府県、第三者機関、LPガス事業者、消費者及び関係事業者等が各々の役割を果たすとともに、環境変化を踏まえて対応することで、各々が共同して安全・安心な社会を実現する。


●基本的方向

①事故分類ごとにおける対策の推進継続/②各主体の連携の維持・強化/③事業者等の保安人材の育成/④一般消費者等に対する安全教育・啓発


●高度化計画目標年次

目標期間=10年間(2021年~2030年)、中間評価=5年目(2026年)


●全体目標:死亡事故(年)

0~1件未満、人身事故(同):25件未満


●実行計画(アクションプラン)

達成状況やリスクの変化に応じ見直す


注1:2015年~2019年までの5年の事故件数の平均
注2:2025年~2029年までの5年の事故件数の平均
注3:起因者が複数いる場合はそれぞれカウント
※事故の起因者等が不明な場合があり、全体数と各分類別の事故件数の合計値が合わない箇所がある。

全L協、安全高度化計画に沿った「安心サポート推進運動」展開へ

2021年4月

(一社)全国LPガス協会は、国の「液化石油ガス安全高度化計画2030」を受け、4月初旬にも、自主保安運動「LPガス安心サポート推進運動」(5カ年計画)の推進体制を整え、安全高度化計画のアクションプランと一致した運動を展開します。業務用施設へのガス警報器連動遮断の推進、業務用換気警報器の設置促進に加え、そして軒先容器の流出防止対策(二重掛け)の3アクションを重点取り組み事項に位置づけ、安心サポート体制を高めていきます。

LPガス安心サポート推進運動

●運動期間:5年(安全高度化計画は10年スパンで、5年ごと見直し)

●目標:死亡事故0~1件未満、人身事故0~25件未満(安全高度化目標と同じ)

●運動内容:安全高度化計画アクションプランと一致した内容とする

●具体的な進捗状況管理や進め方
・進捗=これまでの「安全機器調査票」「自主保安活動チェックシート」により、数字で把握する。
・重点取り組み事項=業務用施設ガス警報器連動遮断の推進/業務用換気警報器の設置促進/軒先容器の流出防止対策の徹底。

LPガス事故、2020年は200件台割る
郡山事故(飲食店)でA級事故(20人死傷)

2021年4月

経済産業省ガス安全室がこのほどまとめた2020年の「LPガス一般消費者等事故集計」によれば、前年より10件少ない192件となり、3年ぶりに200件台を割り込みました。人的被害は死者1人(前年0人)、傷者は液石法公布以来最も少ない29人(32人)。ただし、A級事故(7月30日、福島県郡山市内の飲食店、死者1人・傷者19人)が発生しました。24年ぶりです。CO中毒事故は前年に続き、ありませんでした。

●原因等別 
一般消費者等起因39件(57件)、一般消費者等・販売事業者等起因8件(2件)、販売事業者等起因44件(44件)、その他事業者起因67件(66件)、雪害等自然災害67件(66件)などとなっており、一般消費者等起因が大幅に減少し、一般消費者等・販売事業者等起因が増加した。

●発生場所別 
一般住宅81件(72件)、共同住宅60件(50件)、飲食店17件(30件)などとなり、一般住宅と共同住宅が増え、事故防止策を徹底してきた飲食店が減少した。

●発生個所別 
供給設備108件(90件)、消費設備83件(110件)などとなり、供給設備の調整器24件(11件)、高圧ホース等23件(18件)、供給管47件(42件)の増加が目立つ。供給管のうち埋設管前年の26件から39件へ増えた。消費設備では業務用燃焼器が7件(18件)に減る一方、ふろがまは11件(6件)に増えた。


バルク貯槽のくず化、合格証紛失時の再交付を不要化へ

2021年4月

経済産業省は、バルク貯槽をくず化(高圧法第56条の6)したときに返納する特定設備検査合格証について、紛失したときは再交付を経ないで交付先に手続きできるよう運用の見直しを検討していく予定です。

3月9日に行われた産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会の第18回「高圧ガス小委員会」で経済産業省が明らかにしました。現行は再交付を受けてから返納することになっているため、(一社)全国LPガス協会が“ひと手間”の省略を要望していました。経産省は合格証の使用実態と返納手続きの運用実態を調査したうえで見直しを検討していく考えです。

ガス機器出荷金額、2020年度は2.5%増加

2021年4月

(一社)日本ガス石油機器工業会は2月27日、「ガス・石油機器出荷実績見込みと予測2021」を公表しました。それによれば、2020年度の出荷金額は、ガス機器が2,750億円(前年度比102.5%)、石油機器が811億円(102.6%)、合計で3,561億円(102.5%)となり、前年を上回った見込みです。とくにカセットこんろが69億円(115.0%)へ増えました。

巣ごもり需要で、特にカセットこんろが15%も増加

2021年度は、前年度と同様に経済活動や消費マインドの冷え込みが懸念されることから、ガス機器は2,722億円(99%)、石油機器は807億円(99%)、合計で3,529億円(99%)と前年度並みと予測しています
する。

市場環境・増減要因

●新設住宅着工戸数が2019年に引き続き、賃貸住宅を中心に減少しており、2020年暦年では前年比1割減の約81.5万戸となった。


●新型コロナ禍による外出自粛で巣ごもり需要が喚起され、カセットこんろを中心に需要が伸びた。また、暖冬続きでここ数年低調だった石油暖房機器も、2020年は寒波がしばしば訪れたことで、出荷台数・金額ともに2019年度を上回った。


●2021年度は延期となった東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定だが、 新型コロナ禍の影響が続くと、2020年度同様に経済活動や消費マインドの冷え込みが懸念される。


ガス機器の概況

●2020年度の出荷見込み金額は、調理機器(カセットこんろを除く)が942億円(104.1%)、温水機器が1,652億円(100.4%)、 暖房機器が60億円(82.9%)、カセットこんろが69億円(115.0%)、その他(ガス炊飯器、ガス貯蔵・貯湯湯沸器を)が26億円(100.0%)で、合計2,750億円(102.5%)。


●新型コロナ禍による巣ごもり需要の影響で、家庭で調理する機会が増え、特にカセットこんろの需要増が目立った。


●2021年度の出荷金額は、調理機器(カセットこんろを除く)934億円(99%)、温水機器1,634億円(99%)、暖房機器59億円(98%)、カセットこんろ69億円(99%)、その他26億円(100%)、合計2,722億円(99%)で、前年並みが予測される。


と予測する。


長期使用製品点検制度、7月に瞬間湯沸器、ふろがまを除外

2021年4月

経済産業省・製品安全課は、3月1日に開かれた消費経済審議会製品安全部会で、長期使用製品安全点検制度の対象製品からプロパンガス用の屋内式ガス瞬間湯沸器、屋内式ガスふろがまなど、7製品を7月初旬に除外する予定であることを明らかにしました。

残る石油給湯機と石油ふろがま、自治体と連携し対応徹底へ

現在は9製品が指定されていますが、経年劣化対策が進み事故率が1ppmを大きく下まわっているためです。当初予定より遅れたものの、7月初旬に改正施行令、改正省令を公布する予定。

これにより、残るのは石油給湯機と石油ふろがまだけになりますが、依然事故率が1ppmを上回っているため、多用されている北海道、東北地区の自治体との連携強化を図りつつ、現在40%弱の所有者登録率の向上と法定点検の実施・普及を目指していく方針です。

経産省、建設工事等におけるガス管損傷事故の防止を要請

2021年4月

経済産業省ガス安全室は、ガス事故における他工事事故の防止に向け、関係6省庁・機関に2月26日付けで「建設工事等におけるガス管損傷事故の防止」について協力要請を行いました。そのうえで、ガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に3月2日付けで、「施工前に必ずガス管等についてガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に照会・確認すること」「ガス管を見つけた場合は、必ずガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に連絡すること」などを建設工事等事業者に周知するよう要請しました。

ガス事業者・液化石油ガス販売事業者等への要請事項

●建設工事等事業者に対し、工事を施工する前には必ずガス管等についてガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に照会・確認するとともに、ガス管を見つけた場合は、必ずガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に連絡すること等について、周知を行うこと。


●必要に応じて建設工事等の際に立ち会うこと。


●(液化石油ガスについては)供給管・配管の工事を行う際は、事故防止のため、外注先の特定液化石油ガス設備工事に係る届出、液化石油ガス設備士資格の有無及び再講習の受講状況を確認することにより適切に監督すること。


【参考】最近の建設工事等によるガス管・ガス設備損傷事故件数の推移ガス事故(建設工事等)


経産省、住宅塗装工事中の事故防止を要請

2021年4月

経済産業省・ガス安全室は3月2日、(一社)全国LPガス協会や(一社)日本ガス協会に、住宅塗装工事等での「ガス機器の給気・排気部の閉塞による一酸化炭素中毒事故の防止」について、会員事業者等を通じて消費者に周知徹底するよう要請しました。経産省ではこれに先立ち、2月26日付けで国土交通省(建設市場整備課)に、工事事業者への周知を徹底するよう協力依頼を行っています。

「給排気部を塞がない」など3対策の徹底を国交省に依頼

住宅塗装工事にかかる事故は、2016年から2020の5年間で計68件発生し、2020年はうち7件の事故が発生しています。

国交省への依頼文書では、「養生するときはガス機器の給排気部を塞がないこと」など、3対策の徹底を求めています。

●養生を行う場合には、ガス機器の給気部及び排気部を塞がないこと。


●やむを得ずガス機器の給気・排気部をビニールシート等で塞ぐ場合には、ビニールシート等を取り除くまでは絶対にガス機器を使用しないよう、住人への周知を徹底すること。


●工事終了後は、速やかに養生のためのビニールシート等を外すこと。



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