LPガスの平均価格は?
LPガスの身近なトラブルにご用心!
LPガスに関するお問い合わせはこちらからどうぞ
ガス利用のお客様
LPガス身近なトラブルに注意
神奈川LPガスチャンネル
LPガスエコ住宅ローン
クッキングレシピ
神奈川県LPガスフォトギャラリー
販売事業者の方
実施実績一覧
講習用各種テキスト(WEB注文)
講習及び検定(試験)実施計画表
協会の出版物一覧
顧客切替に関する基本ルール
各種申請書類のダウンロード
各種申請書類のダウンロード
業界最新情報

PDFファイルのダウンロードには「Adobe Reader」が必要です。
インストールされていない場合、右記よりダウンロードしてください。

経産省、「保安業務の適正な実施」等を要請

2022年3月

経済産業省(ガス安全室)は1月25日、最近、容器交換時や定期点検・調査に関連する法令違反や事故が多いとして、全国業界に「保安業務の適正な実施等」について注意喚起と周知を行うよう(一社)全国LPガス協会に依頼しました。また、保安業務が著しく困難な山小屋等での特則承認基準の周知も求めています。

保安業務の適切な実施

最近、以下のような保安業務に関連した法令違反や事故が発生している。販売事業者・保安機関に法令順守の徹底と事故防止に向けた注意喚起を願います。

●容器交換時等供給設備点検:容器交換時の高圧ホースの締め込み不足のため、高圧ホース接続部からガスが漏えいした。

●定期供給設備点検・定期消費設備調査:実施記録を偽造されているものがあり、適切に点検・調査が行われていなかった/コンロの燃焼テストを行うために点火したところ、漏えいしガスに引火し、小爆発が起きた(漏えい検査実施の際、検査孔からゴムホースが外れ、ガスが漏えい)/ガス管の経年劣化の確認が不十分であり、腐食を見落とし漏えい事故が発生した。

●緊急時対応:緊急時連絡を受けたものの、不在であったため緊急時対応が遅れた。

保安業務が著しく困難な山岳地域にある山小屋等についての周知

平成19年7月静岡県の富士山頂の山小屋で漏えい爆発事故(軽傷2名)、同年9月富山県鹿島槍ヶ岳の山小屋でのCO中毒事故(死者1名)を踏まえ、実態調査を行ったところ、通常の方法による販売及び保安業務が困難であることが判明。これを受け24年6月、液石法第17条の規定に基づき、通常の方法による販売及び保安業務が困難な場合の特則承認の基準、申請手続き等を定めた「山小屋等に係る液石法施行規則第17条の規定に基づく特則承認に関する審査等について(内規)」を制定した。当該制度を改めて周知願います。

新「省エネガイドライン」、4月から施行
「増エネを促しかねない表現」は回避を

2022年3月

経済産業省・エネルギー小売事業者の省エネガイドライン検討会は、2月4日に開催した2021年度第3回会合で、3月に改訂し4月から施行する「エネルギー小売事業者の省エネガイドライン」案について検討しました。エネルギー供給事業者のお客様への省エネ情報の提供状況を評価する「省エネコミュニケーション・ランキング制度」を本格的に運用するとともに、エネルギー小売事業者による省エネ製品・サービスの提供に関連する内容を追加することが大きなポイント。

「エネ消費の合理化」「他家庭との比較」情報を追加

この省エネガイドラインは、全ての電気・都市ガス・LPガス小売事業者に努力義務を求めており、小売契約件数が30万件超の事業者については取り組みを「公表」(努力義務)するよう求めています。

省エネ製品・サービスの提供での追加事項は、可能な範囲で「一般消費者が行うエネルギーの使用の合理化に資する情報を提供すること」(毎月のエネルギー使用量の前年同月値の情報の提供など5項目)と、「他の家庭とのエネルギー使用量の比較等に関する情報を提供すること」。

省エネ製品・サービスを検討・提供する際には、①料金メニューの充実、②増エネを促しかねない表現の回避、③一般消費者に省エネ行動を促す省エネ製品・サービスの充実、④情報セキュリティと個人情報への配慮を求めており、「増エネを促しかねない表現」としては「使いたい放題プラン」「使えば使うほど節約を実感」などを挙げ、代替表現を例示しています。

トランジション・ファイナンスに関するロードマップ、「グリーンLPガス」も策定

2022年3月

経済産業省は2月4日、脱炭素化に向けたトランジション・ファイナンスに関する電力、ガス、石油分野のロードマップをまとめました。LPガスについては、石油からの燃料転換、配送合理化によるCO2削減、グリーンLPガスの2030年商用化・2050年全量グリーンLPガス化を提示。社会実装に向けては①一般のLPガスと混合して供給する、②グリーンLPガスを一般のLPガスと差別化して販売する、2つの方向性を示したうえで、「グリーンLPガスの生産技術が確立し事業リスクが低下すれば、LPガス関連会社や産業用ガス製造会社等が生産に参入し、製造・販売に取り組む可能性もある。これにより、製造原価が高くとも、流通中間コストがなくなるため、一般のLPガスと価格競争できる可能性がある」としています。

「流通中間コストがなくなれば、一般のLPガスと価格競争できる」

「2050年カーボンニュートラルの実現」には、すでに脱炭素の水準にある再生エネなどに加えて、CO2多排出産業が着実に脱炭素化に移行していく取り組みに資金供給を促進していくこと(トランジション・ファイナンス)が重要であるとして、環境省、金融庁と共同して2021年5月に「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」を策定。これを受けて、CO2多排出産業の具体的な方向性を示すため、「ロードマップ策定検討会」で検討を進めており、電力、ガス、石油分野のロードマップは先般の鉄鋼、化学に続くもの。今後、紙・パルプ、セメントも策定します。


経済産業省、コロナ禍での業界・各社BCP策定状況を公表

2022年3月

経済産業省は1月28日、コロナ禍における事業継続に向けたBCPの策定状況をまとめました。1月21日開催の「コロナ禍における事業継続に向けた萩生田大臣と経済団体とのテレビ会議」、同24日の各経済団体宛て要請「コロナ禍における事業継続に向けた取り組みの強化について(要請)」を踏まえ、各事業者などから27日までに回答があった「BCP策定状況」をまとめたもの。電気、都市ガス・熱供給、水道業、製造業を中心に127者が回答しており、LPガス関係は日本LPガス協会、リンナイ、ノーリツなど。

詳しくはこちら→
PDF「コロナ禍における事業継続に向けたBCPの策定状況(1月27日時点、127者)」

 


CO2等を用いた燃料製造技術、グリーンLPガスは2030年度生成率50%とし商用化

2022年3月

経済産業省は1月20日、グリーンイノベーション基金を用いて、向こう10年間支援する「CO2等を用いた燃料製造技術開発」プロジェクトの内容をまとめた「研究開発・社会実装計画」を策定しました。①合成燃料、②持続可能な航空燃料(SAF)、③合成メタン、④グリーンLPガスについて技術開発・実証を実施。グリーンLPガスは、水素と一酸化炭素からメタノール、ジメチルエーテル経由で合成される、化石燃料によらないLPガス(グリーンLPガス)の合成技術を確立し、2030年度までに生成率を50%とし商用化を目指すとしています。

2021年の容器生産数は前年比3.2%増、バルク貯槽生産数は9.3%増

2022年3月

(一社)日本溶接容器工業会がまとめた「溶接容器・バルク貯槽の生産状況」によれば、2021年のLPガス溶接容器生産数は1,879,021本となり、前年より3.2%増えました。一方、バルク貯槽の生産数(海外生産分を含む)は15,391基となって、9.3%増えました。

バルク貯槽生産数、再び増加に転じる

LPガス溶接容器のうち、アルミ製容器は1.9%にあたる36,302本でした。また、自動車用容器は9,184本で3.0%増えました。

バルク貯槽の生産数は2017年~2019年と3年連続で増えましたが、2020年は97.4%へと低下。2021年は再び増加に転じました。

●溶接容器の内訳(カッコ内は前年比) 10kg以下:60,105本(111.2%)、20kg以下:730,270本(108.7%)、50kg以下:1,088,534(99.5%)、500kg以下:112本(61.5%)

●バルク貯槽の内訳(同) 150kg以下:606基(96.0%)、200kg以下:215基(286.7%)、300kg以下:4,355基(110.8%)、500kg以下:4,588基(107.8%)、1,000kg以下:5,627基(108.4%)

I・T・O、自動切替調整器の不具合で取り替え

2022年2月

I・T・Oは、同社が製造・販売した自動切替式調整器の一部の製品に、異物混入により不具合が発生し、少量のガス漏れが発生する場合のあることが判明したとして、代替品と取り替えるよう呼びかけています(1月初旬)。

問い合わせ窓口:対策本部

(電話0120-83-3781<フリーダイヤル>、072-981-3781<代表>)

対象製品

●小型自動切替式調整器
・型式:AXS-8Bシリーズ及びTAXS-8Bシリーズ
・対象製品の範囲:2008年5月製造(ロットNo.0805101)~2014年9月製造(ロットNo.1409113)
●20kg/h自動切替式調整器(漏えい検知付調整器含む)
・型式:AX-20B、TAX-20Bシリーズ及びAX-20BHL、TAX-20BHLシリーズ
・対象製品の範囲:<IT0生産品>2011年3月製造(ロットNo.ll0301)~2015年6月製造(ロットNo.l50602)、<矢崎ES OEM製品>2011年4月製造(ロットNo.110451)~2015年6月製造(ロットNo.150653)


詳しくはこちら→PDF「I・T・O製自動切替調整器不具合」


全L協、CN検討会「中間報告」受け対応促す

2022年2月

(一社)全国LPガス協会は1月7日、2021年3月に特設した「LPガスのCN(カーボンニュートラル)対応検討会」が、計6回の検討を経てまとめた「中間報告」(2021年12月24日)を正会員に発出し、この中間報告を受けて2030年削減目標に向けた経営展望を検討するとともに、今からでも実行可能なCN対応を行うよう求めました。

中間報告の概要(「まとめ」より) 総合エネ企業目指せ

●LPガスは第6次エネルギー基本計画でも、「最後の砦」として平時・緊急時に貢献する重要なエネルギー源であると明確に記述され、そのレジリエンス力が評価された。我が国では、電源の脱炭素化が未達成であり電化が脱炭素化に直結しないことと、LPガスが化石燃料としては相対的にクリーンであることから、環境特性以外の優位性(レジリエンス)もアピールしつつ、業界のCN対応を着実に実施していく必要がある。

●グリーンLPガスの開発には時間がかかるし、製造原価が高くなることが予想され、競合エネルギーの脱炭素化、電源の脱炭素化、エネルギー全体の電化動向次第ではグリーンLPガスの商用化・本格普及前にLPガス市場が消滅するリスクもある。さらに、LPガス市場が残るにせよ、炭素税が課されると価格競争力を失う可能性や、将来的に販売規制が行われる可能性もゼロではない。

●こうしたことを踏まえると、元売によるグリーンLPガスの開発を注視しつつも、2030年までのトランジション期間中に、CO2排出権付与のLPガス輸入や、J-クレジット制度を活用したカーボンオフセットLPガスで対応していく必要性もがある。トランジション期間中は、エコジョーズやエネファーム、燃転での省エネ機器拡販で需要を守り、太陽光・蓄電池普及、ハイブリッド給湯器の普及、リフォーム事業、電力販売事業、都市ガス事業へ進出し、総合エネルギー企業としてオール電化への流れを防ぐことが必要である。

●こうしたことから、LPガスではそれぞれの立場でできる限りのCN対応を行い、どうPRできるかが重要な要因となる。以下を本検討会としての「まとめ」としたい。


◆販売事業者ができ得るCNの取り組みや、すでに取り組んでいる事例等の情報発信を積極的に行うとともに、課題の抽出、解決策の検討、さらには必要に応じ自らプロジェクトを立ち上げる、関係業界との連携などを通じて、業界全体のCNへの取り組み促進に貢献する。

◆CNへの取り組みによるCO2排出量の削減量を定量的に示すための活動を、関係団体と連携していく。

◆CNに関する国、エネルギー業界の取り組みは急激な変化も予想され、業界に極めて厳しい状況となる可能性もあるため、CN対応に関する検討は継続的に見直しつつ進め、機動的に迅速な対応を行っていく必要がある。


詳しくはこちら→「全L協『CN検討会』中間報告」

LPガス関係予算案は総額316.6億円に、災害対応増額

2022年2月

2022年度予算案が2021年12月24日に閣議決定され、LPガス関係予算額(経済産業省石油流通課・産業保安グループ)は2021年度補正予算案と合わせ総額316.6億円となりました。概要は次の通り(億円、カッコ内は2020年度補正予算+2021年度予算)。

石油流通課関連:311.0(339.3)

●災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金:36.4(33.6)
●取引適正化・流通合理化の推進:7.1(7.8)
→取引適正化の推進:0.7(0.8)、災害対応能力の強化:1.3(1.5)、販売事業者の構造改善の推進:5.1(5.6)
●備蓄体制の強化:267.5(297.9)
→管理委託費:97.0(103.0)、国債整理基金特別会計への繰入:146.4(169.0)、その他:24.0(25.9)

産業保安グループ関連:5.6(5.6)

●石油精製業等に係る保安対策に関する調査検討
●石油ガス等供給事業に係る保安対策に関する調査検討

2021年度上期需要、コロナ前への回復遅れる

2022年1月

 日本LPガス協会が公表した「LPガス資料月報」によれば、2021年度上期の販売量は、5,662千トン、うち家庭業務用は2,937千トン、自動車用は180千トンとなりました。これは新型コロナ前の2019年度上期に比べ、全体で▲10.7%減、家庭業務用は▲4.0%減、自動車用は▲38.7%減で、自動車用を中心に回復が遅れています。


2021年度補正で災害バルク補助金25.7億円

2022年1月

 昨年11月26日開催の臨時閣議で、LPガス関係として「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金:32.4億円」が計上された令和3年度補正予算案が決まりました。補助金内訳はLPガス分が25.7億円、その他分が6.7億円です。


●対象施設:公的避難所一時避難所となる公共施設、医療福祉施設 *民間の一時避難所は対象外
●対象設備:災害対応バルク・シリンダー、自家発電設備など

  ・補助率:中小企業2/3、大企業・地方公共団体1/2
 ・補助金上限:1件あたり5,000万円(供給設備だけの場合1,000万円)


経産省・国交省、ガス・石油・電気給湯器の安定供給を要請

2022年1月

 経済産業省(住宅産業課・生活製品課)と国土交通省(住宅生産課)は2021年12月10日、(一社)日本ガス石油機器工業会と(一社)日本冷凍空調工業会に、「家庭用給湯器の供給遅延への対応」について発出し、家庭用給湯器(ガス・石油・電気給湯器)の安定供給に努め、利用者への影響を最小限にするよう要請しました。要請内容は、故障時の修理対応、仮付け給湯器の設置など5点。

 

■利用者への影響を最小限に

家庭用給湯器は、コロナ禍による部素材の調達難により、需要に対し供給が遅延しています。
このため、「暖房器具と同様に国民の生活に不可欠な機器」であり、冬季は需要が高まるとともに、年度末に向け新築住宅の竣工数が大幅に増加することから、供給に支障をきたさないよう要請。経産省としても、部素材調達におけるボトルネックの把握とその解消に向けた取り組みや代替調達先の紹介など、必要な対応を図っていくとしています。

 

■要請内容 修理対応・仮付け、既存取引外からの部素材調達など

●利用者への影響を最小限とするよう、故障時の修理対応に万全を期すとともに、仮付けの給湯器の設置など適切な対応を行うこと。

●給湯器の供給遅延の早期解消に向けて、取引関係のある部素材供給事業者に加えて、これまで取引関係のない事業者からの調達も検討すること。

●海外向け給湯器の国内への振り替えを検討すること。

●今般の新型コロナ感染症でサプライチェーンの正常な稼働に支障をきたしたことを踏まえ、多面的なリスク対応を通じてサプライチェーンの多元化・強靱化を進めること。

●経産省における給湯器の需給情報等の情報収集に協力すること。

「低頻度型集中監視」認定、バルク検査見直し
産構審・LPガス小委で保安規制見直し審議  

2021年12月

経済産業省の産業構造審議会・液化石油ガス小委員会の第15回会合が11月14日に開催され、産業保安基本制度小委員会の「中間とりまとめ」(2021年6月8日)を踏まえ、①都市ガス・LPガス分野における今後の取り組み、②バルク貯槽の検査周期の見直し、③質量販売に関する規制見直しの方向性、④他工事事故対策、⑤容器流出防止対策について審議が行われました。この中で、常時監視ではない「低頻度通信型集中監視」の導入事業者にも一定のインセンティブを付与する、製造後25年目以降40年以下のバルク貯槽検査を見直す、などの方向性が示されました。

 

LPガス分野における今後の取り組み…低頻度通信にもインセンティブ

「集中監視以外の取り組みとして、AI/ビッグデータを活用したスマート保安が本格導入されるには、なお時間を要する」との観点から、高度保安実施事業者制度は創設しないものの、保安体制の高度化を促進するため、「認定販売事業者制度」を拡充する方向性を提示。
具体的には、保安人材不足・高齢化問題に対応し、常時監視ではない「低頻度通信型集中監視システム」を導入した者にも、新たに一定のインセンティブを措置するよう検討する。

バルク貯槽の検査周期の見直し…25年目検査以降を一部緩和

20年目検査のあと、現行では、5年ごとに5項目の検査(①外面の目視検査、②鋼板の厚さ測定、③非破壊検査、④内面の目視検査、⑤気密試験)を実施しているが、検査周期と方法の検証結果を受け、製造後25年目以降40年以下の検査を次のように見直す。

●外面の腐食が発生することから、①、②、③のうち、外面の非破壊検査(外面の溶接部に不具合が確認された場合)は現行通りとする。
●製造から25年目、30年目、35年目の検査では、③、④を省略。また、⑤は運転状態(LPガスが充てんされた圧力)により試験ができることとする。

バルク貯槽検査の見直し案(製造後25年目検査~)

 

 

質量販売に関する規制見直し…移動使用・広域利用に対応

利用形態の多様化や保安機器の改善などにより、「質量販売に状況変化が生じ、保安上の課題が顕在化」しているとして、次の方向性を提示。

●移動使用の際の緊急時対応規定の見直し…消費者が緊急時対応
・キャンピングなど、屋外で移動して使用する消費設備でLPガスを使う一般消費者等:講習等で一定の知識・技量を有する条件を課したうえで、緊急時対応を認めてはどうか。
・保安機関が緊急時対応を行うケース:保安機関が情報管理システムを活用し、自社事業所間で顧客情報を共有することで、緊急時対応の水準を維持しつつ、より広域でのガスの利用を可能とする方法が考えられる。

●固定使用時の給排気規定の適用…体積販売と同等の技術基準
別荘地や過疎地では、室内据え付けの給湯器が見受けられる。こうしたケースでは、一般的な質量販売であっても、湯沸器などを室内で使用している場合は、体積販売と同等の技術基準を適用するよう見直してはどうか。

 

他工事事故対策…販売事業者への連絡など周知・啓発を強化

事故は、工事の連絡がないこと、工事事業者がガス管を認識していないことが主な要因となっている。契約終了後の速やかな撤去、販売事業者への連絡(周知)、埋設管などの表示などの周知・啓発の強化が望まれる。

 

容器流出防止対策…ベルトまたは鎖の2本掛け義務化

豪雨等による容器流出被害が相次いだことを踏まえ、2021年6月、容器のベルトまたは鎖の二本掛けを義務付ける液石法施行規則等の改正を行った。

グリーンLPガス、2030年1,000トン、2050年国内全量代替  

2021年12月

経済産業省・産業構造審議会のエネルギー構造転換分野ワーキンググループーの第7回会合が10月21日に開催され、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金事業で進める「CO2等を用いた燃料製造技術開発」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画」(案)が示されました。
これによれば、LPガスをグリーン化するため、今後①化学合成によるLPガス合成技術を確立し、2030年の社会実装に向け実証等に取り組む、②こうした技術開発・実証を今後10年で集中的に行い、2030年までに合成技術を確立し、商用化を実現する、③2050年には需要の全量をグリーンLPガスに代替することを目指す、としています。

 

目標 生成率50%以上を確立へ

●アウトプット(産出・出力)

◆2030年までに、化石燃料によらないLPガスを年1,000トン以上生産し、商用化を実現する。
◆商用ベースに乗せるため、生成率50%となる合成技術を確立する(現状30%)。

●アウトカム(結果・成果)

◆3,000トン/年(2030年)
2030年に商用化されるグリーンは1,000トン。CO2削減量は3,000トンとなる。

◆約6,450万トン/年(2050年)
2050年には、国内需要800万トンをグリーンLPガスに代替。
さらに、アジア市場で1,350万トンのグリーンLPガス需要を見込む。これにより、CO2削減量は合計で6,450万トンとなる。

LPGグリーン化事業、大手元売5社で推進
「日本グリーンLPガス推進協議会」を創立

2021年11月

国の「2050年カーボンニュートラル宣言」を受け、二酸化炭素(CO2)を発生させないグリーンLPG(プロパン・ブタン)の研究開発を共同して進めるため、LPG輸入元売の大手5社が10月18日に「(一社)日本グリーンLPガス推進協議会」を創立したことが、同20日に明らかにされました。

北九州市立大学との連携で確立へ

今後、同協議会をバックボーンに共同でグリーンLPG化事業を推進。水素とCO2を合成させ、メタノールなどへの改質プロセスを経たうえで、100%近い収率でLPGを製造する新たな技術(プロパネーション・ブタネーション)を北九州市立大学との連携によって確立することにしています。

参画する元売大手5社は、アストモスエネルギー、ENEOSグローブ、ジクシス、ジャパンガスエナジー、岩谷産業。代表理事には、5社が会員となっている日本LPガス協会の小笠原剛会長(アストモスエネルギー社長)が就きました。

CO2を直接水素と反応させ、高い得率で製造

LPGのグリーン化は、FT(フィッシャー・トロプシュ)を始めとする従来の燃料合成技術では、CO2を一酸化炭素に置換する必要があり、非効率な面がありました。同協議会が取り組む新技術では、CO2を直接水素と効率的に反応させ、高い得率でのLPG製造が可能となります。この分野で世界的な権威である北九州市立大学客員研究員の藤元薫氏(東京大学名誉教授、一般社団法人HiBD研究所代表、北九州市立大学名誉教授)から全面的な研究協力を得て、早期の実証化を目指します。

大手触媒メーカー等と、DMEからの製造技術も推進

同協議会では並行して、LPGと類似した特性を有するDME(ジメチルエーテル)からLPGを製造する技術の確立に向け、大手触媒メーカー等との共同研究開発も進めます。

将来、グリーン水素等を利活用需要全量のグリーン化

2つの実証試験の結果は、3年後を目途に検証。双方の研究を通じて得られた技術を用い、下水処理汚泥施設から発生するバイオ原料等から得られた水素とCO2を利活用し、2030年前半には年間3万トン規模のカーボンフリーなLPG(グリーンLPG)の社会実装の実現を目指すことにしています。

LPGのグリーン化を巡っては、バイオ原料の利用だけでは資源に限界があるため、将来的にはグリーン水素等を利活用し、LPG需要全量のグリーン化を進めて行く考えです。

 



詳しくはこちら


→PDF「日本グリーンLPガス推進協議会」

バルク20年検査実施状況、2020年度は25.3%増の16,222基

2021年11月

(一社)全国LPガス協会がまとめた「バルク20年検査実施状況」(2021年3月末現在)によれば、2020年度の対応実施数は16,226基となり、前年度より25.3%増えました。

2021年度予定数は前倒し分が52.7%と5割

内訳は、「告示検査で対応」(合格したもののみ)が2,223基(13.7%)、「廃棄して入れ替え」が14,003基(86.3%)で、入れ替え別ではバルクへ:8,190基(対応実施総数の50.5%)、シリンダーへ:5,813基(同35.8%)となっています。

前年度比で見ると、「告示検査で対応」が78.0%も増え、バルク入れ替えは13.6%増、シリンダー入れ替えは9.6%増。

バルク貯槽の20年検査は(一社)全国LPガス協会や同工業会などの呼びかけで、前倒しが進んでおり、2021年度予定数は、期限満了:7,032基、前倒し:7,845基、計14,877基と、前倒し分が52.7%と5割を上回っています。

 

前倒し受検の一層の徹底を

(一社)日本溶接容器工業会がまとめている「バルク貯槽生産実績」によると、2021年1~9月の生産数は11,488基となり、前年同期を11.6%上回る推移となっています。20年前の生産実績が1998年5,238基、1999年11,963基、2000年16,836基であったのに対し、2018年12,655基、2019年14,459基、2020年14,080基で推移してきています。

今後は2001年17,487基、2002年22,267基、2003年23,745基、2004年31,998基と受検期到来が増加。これに新規設置分が加算されるので、前倒し受検の一層の徹底が求められています。討

第6次「エネルギー基本計画」「地球温暖化対策計画」改定を閣議決定

2021年11月

政府は10月22日、第6次「エネルギー基本計画」を閣議決定しました。また同日、「地球温暖化対策計画」の改定も閣議決定しました。

基本計画、LPガスは位置付け・施策とも大きな変更なし

新しいエネルギー基本計画は、「2050年カーボンニュートラル実現」宣言(2020年10月)を受け、2030年度における再生可能エネルギーの割合を、発電量全体の「36~38%」(’2019年度実績比)へと倍増させ、原発を「20~22%」で堅持、火力を「41%」に削減する目標となっています。

LPガスについてはコンパクトながら、位置付け、施策ともこれまで通りの記載内容となっています。

 

地球温暖化防止対策、削減目標を「20%分」上乗せし「46%」に

新しい地球温暖化防止対策は、省エネの一層の徹底、再生可能エネルギーの導入拡大などで、温室効果ガスを2030年度までに「46%」(2013年度比)削減する目標とし、2016年策定時の「26%」削減より「20%分」を上乗せしました。

 

詳しくはこちら


→PDF「第6次エネルギー基本計画(概要)」
→PDF「地球温暖化対策計画(概要)」

2022年度概算要求、構造改善推進事業0.2億円増額

2021年10月

経済産業省(石油流通課、産業保安グループ)は9月1日、2022年度のLPガス関係概算要求を明らかにしました。要求額は石油流通課が2021年度より7.6億円多い295.2億円、産業保安グループが同等の5.6億円です。流通関係では、備蓄・バルク等分の7.6億円の増額に加え、構造改善推進事業も0.2億円も増額されています。

概要(カッコ内は2021年度予算額)

●石油流通課関係
◆災害等緊急時における供給拠点等の維持強化(うち、備蓄・バルク等分)
…19.8億円(12.2億円)
◆取引適正化、流通合理化の推進
①災害対応能力の強化…1.6億円(1.6億円)
②取引適正化の推進…0.7億円(0.7億円)
③販売事業者の構造改善の推進…5.8億円(5.6億円)
◆備蓄体制の強化
①緊急時放出に備えた国家備蓄石油・国家備蓄施設の管理委託費…97.0億円(103.0億円)
②石油・石油ガス備蓄事業の実施に係る運営費交付金…2.4億円(2.4億円)
③国有資産等所在市町村交付金…21.6億円(23.5億円)
④国債整理基金特別会計へ繰入…146.4億円(169.0億円)
⑤土地借料…0.02億円(0.02億円)


●産業保安グループ…5.6億円(5.6億円)
①石油精製業等に係る保安対策に関する調査検討
②石油ガス等供給事業に係る保安対策に関する調査検討

保安高度化で離島等での緊急時対応距離を緩和
移動式販売車への広域連携、新型Mの仕様検討も

2021年10月

高圧ガス保安協会が経済産業省の2020年度委託事業で行った「LPガス保安規制に関する調査検討事業」の報告書が、このほど明らかにされました。それによれば、近年増えている移動式販売車に対する保安機関の広域連携、離島・過疎地での緊急時対応距離の緩和、また新型マイコンメーターの仕様などについて、保安規制の高度化・合理化の方向性を提示しています。

報告書は、「保安規制上の課題」で①質量販売、②保安機関の広域連携・保安業務の効率化、③供給困難地域等に対する保安業務(緊急時対応)、④自治体等の権限関係、「保安規制の高度化・合理化」で①新型マイコンメーターの仕様、②ガイドラインの検討…について、現状の課題と対応のあり方を示しています。

保安規制上の課題

●質量販売
◆一部の接続方法や設置形態に技術基準がない、あるいは差異がある。
◆LPガス発電機等による販売・貯蔵・消費は、使用用途により適用法令が異なり、販売しにくい。
◆小型ガスメーターを設置した移動式体積販売が行われる可能性がある。

●保安機関の広域連携・保安業務の効率化
◆移動販売車(キッチンカー)などへの緊急時対応を、複数事業所を有する保安機関で広域連携できれば、対応範囲が拡大し効率化できる。


●離島や過疎地など供給困難地域では、認定販売事業者と同等の条件のもとで、一般消費者等と販売事業者(兼保安機関)が委任契約を交すとともに、販売事業者(同)が一般消費者等に定期的な安全教育(緊急時対応)を行うことで、緊急時対応範囲を最大60kmとできる。この場合、委任契約者から30分で到着できる範囲とし、対応戸数は300戸程度が適当。

●自治体等の権限関係(略)。

保安規制の高度化・合理化

●新型マイコンメーターの仕様
◆事故防止(ガス漏洩防止等)…微少漏洩判定日数の短縮、流量式微少漏洩警告機能の高度化、業務用事故防止に向けた直管型マイコンメーターの実現
◆マイコンメーター…表示すべき内容の詳細化と統一化
◆災害等非常時の対応…加速度センサーの搭載
◆IOTの活用…ガス警報器等とマイコンメーターの通信仕様の標準化

保安業務の高度化・合理化に向けたガイドライン

◆ガスメーターの圧力測定機能・漏洩検知機能を活用した運用マニュアルの作成

1~5月事故は37件と低水準も、B級事故発生

2021年10月

経済産業省・ガス安全室がまとめた「LPガス一般消費者等事故集計」(速報)によれば、2021年1~5月の事故発生件数は37件で、4、5月は0件となるなど、前年同期(80件)の半数弱にとどまり、極めて低水準で推移しています。ただ、人的被害は死者1人、傷者2人となり、すでにB級事故(死者1人)が発生しています。CO中毒事故は2019年度以来起きていません。


ガス安全室、液石法資格氏名に旧姓使用、旧姓氏名使用への変更は可能と連絡

2021年10月

経済産業省・ガス安全室は9月10日、液石法に基づく資格について、旧姓の使用、現在の姓から旧姓氏名への変更はともに可能であるとの関係機関・団体などに連絡しました。

第5次男女共同参画基本計画(2020年12月25日、閣議決定)、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」(2021年6月16日、すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部合同会議決定)を受けた措置です。

連絡内容(概要)

液石法における国家資格は、液化石油ガス設備士と充てん作業者が規定され、これらの資格については、液石法上、その試験や免状に記載する氏名に旧姓の使用を制限する規定はなく、旧姓の使用が可能です。また、現在の姓を旧姓に氏名変更することも液石法上、これを制限する規定はなく可能です。


テレビ・温水器の省エネラベル表示、より比較しやすいよう改正

2021年10月

経済産業省は8月31日、小売事業者表示制度の告示を一部改正し、テレビ受信機と温水機器の省エネラベルをより詳細な省エネ性能の比較ができるよう改めたと公表しました。施行2021年10月1日(経過措置期間:2023年3月31日)。温水機器のポイントは次の通り。

多段階評価制度の見直し

●ガス、石油、電気温水機器は、エネルギー種別を問わず、東京・大阪の4人世帯を想定した横断的な多段階評価基準(★の点数の付け方)を設定。これにより、温水機器全体の中での省エネ性能を比較できるように改めた。


●温水機器は、使用する地域の外気温度や世帯人数によって一次エネルギー効率が変化し、その変化率も各温水機器(ガス、石油、電気)で異なる。このため、地域と世帯人数に応じた多段階評価点を算出するためのWebページを作成し、ラベル上にこのWebページのQRコードを掲載。小売事業者等や消費者が容易に情報を取得できるよう改めた。

年間目安エネルギー料金の表示

●現在のラベルは年間目安エネルギー料金を表示していないが、各温水機器とも東京・大阪の4人世帯を想定した年間目安エネルギー料金を表示するよう改めた(エネルギー使用量やエネルギー単価は、ラベル上の注意事項に表示)。


●温水機器は、使用する地域の外気温や世帯人数によってエネルギー消費量に差が生じる。このため、地域と世帯人数に応じた年間目安エネルギー料金を算出するためのWebページを作成し、ラベル上にこのWebページのQRコードを掲載。小売事業者等や消費者が容易に情報を取得できるよう改めた。

 

【参考】ラベル表示例(温水機器)
改正前


改正後

郡山事故で、飲食店運営会社、ガス工事業者など書類送検

2021年10月

昨年7月30日に福島県郡山市の飲食店で起きた24年ぶりのA級事故(死者1人、重傷者2人、軽傷者17人)で、福島県警は9月2日、飲食店の運営会社社長やガス工事事業者ら4人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検しました。内装工事で当時店内にいた男性(死亡)も、爆発との関わりが否定できないとして業務上過失傷害の疑いで書類送検されました。福島県(消防保安課)はこれより先(4月9日)に、法定点検調査が期限の4年を超えて行われていたとして、保安機関(LPガス保安管理センター)に厳重注意の行政指導を行っています。

この事故では、業界挙げてB級事故の撲滅を目指している中、配管の腐食、配管の設置状況、保安点検・調査、警報器(連動)などいくつもの問題点が明らかになりました。

需要開発推進運動、2020年度はSiコンロ増販、他エネへの移動やや減少

2021年10月

(一社)全国LPガス協会はこのほど、2020年度需要開発推進運動の調査結果を公表しました。それによれば、GHPなど6機器の販売はSiセンサーコンロが前年度実績を上回ったものの、他機器は前年度並みか減少しました。また、LPガス消費者のオール電化への移動は0.22%、都市ガスへの移動は0.10%で、やや減少傾向にあります。


住宅・建築物の省エネ対策、2050年にはストック平均でZEH水準を確保

2021年10月

国土交通省は8月23日、経済産業省、環境省との3省による「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」の最終とりまとめを公表しました。「2050年に目指すべき住宅・建築物の姿」として、①ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能を確保する、②導入が合理的な住宅・建築物では太陽光発電等の再生可能エネの導入が一般的となるよう提言しています。

「検討会」最終とりまとめ、2030年新築ZEH確保し、太陽光6割に

「最終とりまとめ」ではまた、その実現に向け、「2030年に新築される住宅・建築物」は、①ZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、②新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が導入されている、こととしています。
 具体的な取り組みとしては、①家庭・業務部門→住宅・建築物における省エネ対策の強化、②エネルギー転換部門→再生可能エネルギーの導入拡大、③吸収源対策→木材の利用拡大を推進する、としています。

概要は次の通り

【1】家庭・業務部門(住宅・建築物における省エネ対策の強化)

①省エネ性能の底上げ(ボトムアップ)
◇住宅を含む省エネ基準への適合義務化〈2025年度〉
◇断熱施工に関する実地訓練を含む未習熟な事業者の技術力向上の支援
◇新築に対する支援措置について省エネ基準適合の要件化
(②の取り組みを経て)
◇義務化が先行している大規模建築物から省エネ基準を段階的に引き上げ
◇遅くとも2030年までに、誘導基準への適合率が8割を超えた時点で、義務化された省エネ基準をZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能(※)に引き上げ
※住宅:強化外皮基準+一次エネルギー消費量▲20%
 建築物:用途に応じ、一次エネルギー消費量▲30%または40%(小規模は20%)


②省エネ性能のボリュームゾーンのレベルアップ
◇建築物省エネ法に基づく誘導基準や長期優良住宅、低炭素建築物等の認定基準をZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能に引き上げ、整合させる。
◇国・地方自治体等の新築建築物・住宅について誘導基準の原則化
◇ZEH、ZEB等に対する支援を継続・充実
◇住宅トップランナー制度の充実・強化(分譲マンションの追加、トップランナー基準をZEH相当の省エネ性能に引き上げ)


③より高い省エネ性能を実現するトップアップの取り組み
◇ZEH+やLCCM住宅などの取り組みの促進
◇住宅性能表示制度の上位等級として多段階の断熱性能を設定


④機器・建材トップランナー制度の強化等による機器・建材の性能向上


⑤省エネ性能表示の取り組み
◇新築住宅・建築物の販売・賃貸の広告等における省エネ性能表示の義務付けを目指し、既存ストックは表示・情報提供方法を検討・試行


⑥既存ストック対策としての省エネ改修のあり方・進め方
◇国・地方自治体等の建築物・住宅の計画的な省エネ改修の促進
◇耐震改修と合わせた省エネ改修の促進や建替えの誘導
◇窓改修や部分断熱改修等の省エネ改修の促進
◇地方自治体と連携した省エネ改修に対する支援を継続・拡充 等


【2】エネルギー転換部門(再生可能エネルギーの導入拡大)

①太陽光発電の活用
◇国や地方自治体の率先した取り組み(新築における標準化等)
◇関係省庁・関係業界が連携した適切な情報発信・周知、再生可能エネルギー利用設備の設置に関する建築主への情報伝達の仕組みの構築
◇ZEH・ZEB等への補助の継続・充実、特にZEH等への融資・税制の支援
◇低炭素建築物の認定基準の見直し(再エネ導入ZEH・ZEBの要件化)
◇消費者や事業主が安心できるPPAモデルの定着
◇脱炭素先行地域づくり等への支援によるモデル地域の実現
◇技術開発と蓄電池も含めた一層の低コスト化


②その他の再生可能エネルギー・未利用エネルギーの活用や面的な取り組み
◇給湯負荷の低減が期待される太陽熱利用設備等の利用拡大
◇複数棟の住宅・建築物による電気・熱エネルギーの面的な利用・融通等の取り組みの促進
◇変動型再生可能エネルギーの増加に対応した系統の安定維持等の対策


【3】吸収源対策(木材の利用拡大)
◇木造建築物等に関する建築基準の更なる合理化
◇公共建築物における率先した木造化・木質化の取り組み
◇民間の非住宅建築物や中高層住宅における木造化の推進
◇木材の安定的な確保の実現に向けた体制整備の推進に対する支援
◇地域材活用の炭素削減効果を評価可能なLCCM住宅・建築物の普及拡大


全L協、経産省こどもデーで「LPガス検定」

2021年10月

(一社)全国LPガス協会は8月18~19日、オンライン方式で行われた「経済産業省こどもデー」に参加し、webページ「LPガス検定」で、LPガスについて楽しみながら学んでもらいました。

経済産業省こどもデーは、夏休み期間中の小・中学生などに、経済産業省の政策などを学んでもらうイベント。全L協は小学4年生程度向けの「初級編」と、小学高学年向けの「上級編」を設定。制限時間5分以内に3問以上を正解した子どもたちには認定証を発行しました。プログラムは8月末まで公開されました。


エネ庁HPのスペシャルコンテンツに「LPガス」掲載

2021年9月

経済産業省・資源エネルギー庁は、ホームページ(HP)内のスペシャルコンテンツに、これまでの「エネルギー安全保障・資源」「地球温暖化・省エネルギー」「福島」「電力・ガス」などに加え、新たに「災害に強い分散型エネルギー、LPガスの利活用」を掲載しました。

「災害に強い分散型エネルギーLPガス」紹介

この中で、「持ち運びもカンタン、全国各地で使用されるLPガス」「東日本大震災でも実証された、LPガスの強靭性」「東日本大震災を契機に、さらなるレジリエンス強化を追求」「進む供給源の多角化と国内備蓄」を紹介しています。

経済産業省 資源エネルギー庁(※外部サイトが開きます)
「災害に強い分散型エネルギー、LPガスの利活用」


業務用施設でのメーター連動率、2020年度末で68.1%

2021年9月

(一社)全国LPガス協会がまとめた2020年度「燃焼器具交換・安全機器普及状況等調査報告」(2021年3月31日現在)によれば、2020年7月の郡山事故のあと、徹底を要請されている業務用施設でのSB(EB)メーター連動率は全国平均で68.1%となりました(メーター設置戸数379,043戸、連動済み217,101戸、連動不要<屋外>60,035戸、未連動101,907戸)。

その他の主な集計結果(対象消費者数:19,614,698戸)


集中監視システム設置率:4,666,889戸(設置率23.8%)


不燃防無し燃焼器具等未交換数:498,856戸(湯沸器31,226台、風呂釜15,540戸、排気筒3,090戸)


業務用換気警報器設置(CO警報器を含む):総数385,281施設、設置192,218施設、設置不要(屋外)24,145施設


安全機器の普及(設置済み):マイコンメーター98.7%、期限切れ02.%/ヒューズガス栓93.4%

消費者相談、2年連続で増加、特商法関係が6割占める

2021年9月

経済産業省(消費者相談室)がまとめた令和2年度「消費者相談の概況」によれば、消費者相談件数は7,742件(前年度比4.1%増)となり、2年連続で増加しました。このうち、特定商取引法関係は4,948件(20.9%増)となり、全体の6割強(構成比63.9%)を占めました。

消費者相談の特徴


通信販売 1,795件で最も相談の多い取引類型。特に、定期購入に関する相談が前年度から374件増加し809件となった。商品別では、「健康食品」が585件、「化粧品」が77件となり、これらで8割強を占めた。


新型コロナ 新型コロナに関する相談が770件寄せられた。物資別では、「マスク」が180件、「消毒液」が47件、「次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウム」が20件となった。また、債務の支払いや、事業者との契約トラブル等に関する相談も目立った。


ウェブ会議アプリ ウェブ会議アプリを使った勧誘により契約に至ったという相談が前年度から130件増加し145件となった。特に、SNSをきっかけにウェブ会議アプリへ誘導されたという例が目立った。

全国消団連、「取引透明化問題に関する学習会2021」開催

2021年9月

(一社)全国消費者団体連絡会は8月5日、‟これから賃貸集合住宅の契約をする方に朗報!”と銘打ったweb学習会「LPガスの取引透明化問題に関する学習会2021」を開きました。まず、資源エネルギー庁・LPガス産業担当企画官の橋爪優文氏が「賃貸集合住宅における入居前のLPガス料金情報提示」について、次いで国際大学副学長・同大学院教授の橘川武郎氏が「LPガス取引適正化の到達点と課題」について講演。このあと、神奈川県消費者の会連絡会と北海道生活協同組合連合会から調査・活動報告が行われました。

「ほんの一歩だが前進した」

全国消団連は「昨年の学習会で料金の透明化問題が浮き彫りになり、解決へは他省庁との連携が必要と指摘された。これを受け、当連絡会が他省庁との連携を求める要請書をエネ庁に提出。担当官が国交省などに働きかけ、今年の6月から賃貸集合住宅での入居前の料金情報開示が始まり、ほんの一歩だが前進した」(8月6日)と受けとめています。

全国消団連、「LPガス販売に関するアンケート調査」の結果を公表

2021年9月

(一社)全国消費者団体連絡会は8月4日、47都道府県LPガス協会と日本LPガス協会を対象に行った「LPガス販売に関するアンケート調査」の結果を公表しました。調査項目は、「取引適正化指針」の周知方法・時期から、14条書面の取り扱い、標準的メニューの公表、検針票における情報開示などで、44協会から回答を得ています。その全協会が指針を会員事業者に周知説明し、43協会が料金公表状況を把握していましたが、具体的な対応・内容までの把握は徹底していませんでした。

44都道府県協会が回答、全協会が「指針」を周知説明

全国消団連は、資源エネルギー庁から2017年2月に示された「液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針」に沿った改善が十分に進んでいるとは言えないとして、2020年11月、他省庁と連携して問題の解決にあたるようエネ庁に要請書を提出。さらに、事業者団体にも協力を求める必要があるとして、2021年3月、都道府県LPガス協会にも「LPガス料金の不透明に対し抜本的対策を求める要請書」を提出しています。

アンケート調査は、情報公開の実態を把握する狙いで、地方協会への要望書の提出と同時期に実施しました(調査期間:3月中旬から4月中旬)。

調査結果(全国消団連コメント)


指針の周知 回答したすべての協会が事業者に向けて周知説明を実施し、その方法は説明会が最多であった(36協会)。ほかに、県と共催の保安講習会時や業務主任者講習時に毎年周知を継続しているとの回答もあった。


14条書面の記載交付 14条書面に必要事項を記載し説明・交付しているかは、「把握していない」「今後調査の予定はない」との回答が最多(20協会)だった。


標準的メニューの公表 公表事業者を把握しているのは43協会だった。各協会内での公表事業者の割合は90~99%が最多であった。公表の方法は店頭表示が最も多く、続いて多かったのはホームページ掲示であった。


LPガス料金の内訳開示 事業者が検針票で料金の内訳(基本料金、従量料金、単価など)を開示しているか把握しているのは13協会で、100%の事業者が開示しているとの回答は5協会であった。


3段階料金制(3部料金制度)の採用 「LPガス販売指針」に基づく3段階料金制を採用しているかを把握しているのは4協会で、採用事業者はいずれも30%未満であった。

第6次エネルギー基本計画、電源構成で再エネを36~38%へと大幅に引き上げ
LPガスは引き続き「石油と同様に『最後の砦』」と位置付け、供給体制を確保

2021年9月

経済産業省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会は8月4日に開催した第48回会合で、第6次エネルギー基本計画(素案②)を検討し、「分科会長へ一任」する形でとりまとめました。意見公募を経て、10月までには閣議決定される見込み。

原子力は現行目標の「20~22%」維持

「2050年カーボンニュートラル実現」に向けて焦点となっていた2030年の電源構成見通しについては、再生可能エネルギーを現行目標の22~24%から36~38%へと大幅に引き上げるとともに、原子力は現行目標の20~22%を維持することとしました。LNGは現行27%→見通し20%、石炭は26%→19%、石油等は3%→2%への低下を見込みました。

LPガスについては、「最終需要者への供給体制と備蓄制度が整備され、可搬性、貯蔵の容易性に利点があり、石油と同様に『最後の砦』として、平時のみならず緊急時のエネルギー供給に貢献する重要なエネルギー源である」との位置付けを維持。今後のあり方としては、石油とともに、備蓄、供給体制の確保を掲げています。

LPガスの供給体制の確保(ポイント)


●長期的には、家庭部門の電化や地方での人口減少、省エネ機器の普及等により、国内需要が減少する可能性があるものの、引き続き平時のみならず緊急時にも対応できるような強靱な供給体制を確保することが重要。


●カナダや豪州など調達先を多角化することで、我が国のエネルギー・セキュリティ向上に取り組むことが必要。


●温室効果ガス排出削減やLPガス産業の収益力の向上を目指し、省エネにも資するスマートメーターの導入による配送合理化などの取り組みを後押しする。


●温室効果ガス排出削減の観点から、ボイラーや発電機等による石油からLPガスへの燃料転換の取り組みを進める。また、熱電供給でも、より省エネを実現するエネファーム等のLPガスコージェネや電力需要のピークカットに貢献できるGHP等の利用拡大を進める。


●脱炭素化に向けて、バイオLPガスや合成LPガス(プロパネーション、ブタネーション)等の研究開発や社会実装に取り組む産業界の取り組みを後押しする。


●取引適正化のため、国の小売価格調査・情報提供の継続に加え、販売事業者による、ホームページ等の消費者がアクセスしやすい環境を通じた標準的な料金の公表を進める。特に集合賃貸住宅における料金透明化を進めるため、不動産業界等の関係業界と連携した取り組みを促進していく。

2020年度ガス機器出荷、カセットこんろ19.4%増、炊飯器・貯湯式消える

2021年8月

(一社)日本ガス石油機器工業会が7月7日に公表した2020年度「ガス・石油機器出荷実績」によれば、新型コロナ禍による家庭内外での調理機会が増え、カセットこんろが前年度比19.4%も伸びるなどの変化がみられます。一方で、ガス炊飯器と貯蔵湯沸器・貯湯湯沸器は出荷統計から消えました。

主なガス機器の出荷実績(前年度比、LPガス・都市ガス合計、*は内数)


●こんろ:全体99.1%(単体型101.1%、ビルトイン型96.8%)
●瞬間湯沸器:全体102.6%(元止式105.9%、先止式101.5%)
●温水給湯暖房機:全体99.7%(暖房専用103.1%、給湯・暖房兼用99.4%)
●補助熱源機:90.5%
●ふろがま:全体99.6%(自然循環103.3%、強制循環99.5%、高温水給湯98.6%)
●エコジョーズ*:全体96.3%(先止式90.4%、温水給湯暖房機98.4%、ふろがま96.5%)
●暖房機器:85.7%
●カセットこんろ:119.4%
●カセットボンベ:101.3%

JGKA、エコジョーズ・ハイブリッド給湯器、エコフィール販売を強化

2021年8月

(一社)日本ガス石油機器工業会(IGKA)は6月27日、低炭素社会の実現に大きく貢献する高効率給湯器「エコジョーズ」と「エコフィール」の販売を強化する、と公表しました。給湯器の買い替えは、ワンランクアップして、省エネ性・環境性に優れたエコジョーズ・ハイブリッド給湯器、エコフィールにするよう勧めています。

「2050年カーボンニュートラル実現」に貢献

JGKAは、2021年4月28日開催の「気候変動サミット」で我が国は、「2050年カーボンニュートラル実現」を踏まえ、温室効果ガスの排出量を2030年度までに2013年度比で46%減らす「削減目標」を発表しました。これらの発表にJGKAとして喫緊に対応できることは、高効率ガス給湯器の「エコジョーズ・ハイブリッド給湯器」と「高効率石油給湯器「エコフィール」の出荷比率を上げることである、とアピール。次のように呼びかけています。

●エコジョーズ、エコフィールは、排熱を再利用することで熱効率を約95%にまで高めた、省エネ性・環境性に優れた給湯器である。CO2排出量を従来型に比べ約13%削減できる。また、太陽光や太陽熱などの再生可能エネルギーと組み合わせることで、さらなる省エネ・省CO2が可能。


●ハイブリッド給湯器は、冷媒ヒートポンプ給湯器にエコジョーズを搭載している給湯器。通常は冷媒ヒートポンプ給湯で貯めたお湯を利用し、たくさん使うときはエコジョーズでお湯を供給することで、光熱費を約40%節約できる。


●2021年4月19日にガス温水機器、石油温水機器の新しい省エネ基準(目標年度:2025年度)等を定めた省令・告示が公布・施行された。各メーカーとも目標基準値をクリアすべく努力していく。


●すぐれた省エネ性能を有する住宅を取得すると、「新たな日常」「防災」に対応した追加工事やさまざまな商品と交換できる「グリーン住宅ポイント制度」がスタートしているが、この制度を利用すると24,000ポイントがもらえる(申請は合計50,000ポイント以上の工事が対象)。


●給湯器の買い替えは、ワンランクアップして、省エネ性・環境性に優れたエコジョーズ・ハイブリッド給湯器、エコフィールにするようお勧めしたい。

高齢者の住宅防火対策、検討部会が「安全装置付きの機器普及」など3方策提言

2021年8月

消防庁は6月18日、学識者等でつくる「高齢者の生活実態に対応した住宅防火対策のあり方に関する検討部会」の報告書を公表しました。報告書は、高齢者の日常生活における火災危険性を低減するため、安全装置付きの機器普及促進など3方策を提言。2000年策定の「住宅防火/いのちを守る/7つのポイント」を「住宅防火/いのちを守る/10のポイント」へと改正しました。

普及促進…業界団体と連携、設置効果とコストを丁寧に説明を

近年の住宅火災による年齢階層別死者(放火自殺者等を除く)を見ると、65歳以上の高齢者の占める割合が約7割と高水準で推移しており、今後は高齢化の進展で高齢者の死者割合がさらに増加すると予想されています。このため、消防庁では専門検討部会を設けて、高齢者の生活実態等を踏まえた効果的な防火対策を検討してきました。

報告書は3方策を提言

報告書は、住宅火災による高齢者の死者数の低減に向け、①火災危険性を誰もが把握できる仕組み等の構築、②火災危険性を低減する習慣化を目的とした広報、③火災安全性をアップに向け(住宅用防災機器等に加え)安全装置付きの機器などの普及促進、の3方策を提言しました。


「住宅防火/いのちを守る/10のポイント」設定

また、「住宅防火/いのちを守る・7つのポイント」を、高齢者の生活実態等の調査結果を踏まえた「住宅防火/いのちを守る/10のポイント」へと改正。4つの習慣と6つの対策を呼びかけていくことにしました。


4つの習慣
1.寝たばこは絶対にしない、させない。
2.ストーブの周りに燃えやすいものを置かない。
3.こんろを使うときは火のそばを離れない。
4.コンセントはほこりを清掃し、不必要なプラグは抜く。

6つの対策
1.火災の発生を防ぐために、ストーブやこんろ等は安全装置の付いた機器を使用する。
2.火災の早期発見のために、住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する。
3.火災の拡大を防ぐために、部屋を整理整頓し、寝具、衣類及びカーテンは、防炎品を使用する。
4.火災を小さいうちに消すために、消火器等を設置し、使い方を確認しておく。
5.お年寄りや身体の不自由な人は、避難経路と避難方法を常に確保し、備えておく。
6.防火防災訓練への参加、戸別訪問などにより、地域ぐるみの防火対策を行う。


参考:ガス業界から見た現状と課題…8割が安全装置あり、未着理由は「まだ使える」

●住宅火災における主な出火原因別傾向

・2005年と2019年を比較すると、こんろ、たばこ、ストーブが原因の火災件数は減少している。これに対して、電気関係の火災件数のみ横ばいで推移しており、近年では増加傾向にある。

・こんろによる死者数は、男女で傾向が異なる。女性は高齢化に従って死者数が増加するのに比べて、男性では65~69歳で急に死者数が増加する。定年退職などで料理をするようになるなど、生活習慣が変わることに起因しているのではないかと思われる。


●高齢者向け実態調査の結果から
◇最もよく使っている調理用の加熱器具の燃料

・全体ではガスこんろが7割弱と最も多く、次いで電気(IH含む)が3割弱であり、この2つでほぼ全てを占める。

・世帯別で見ると、一人暮らし世帯ではガスこんろの使用割合が高いが、高齢者以外と同居世帯では電気(IH含む)の割合が高くなっている。


◇使用しているガスこんろの安全装置の有無

・全体では8割以上がついていると回答。

・世帯別で見ると、一人暮らし世帯は安全装置がついていない割合が2割弱と他の世帯類型より高い。


◇安全装置のついているガスこんろに交換していない理由

・「まだ使用が可能なため」が圧倒的に高く、86.1%。


◇最もよく使用している調理用加熱器具の使用年数

・使用年数は平均8.8年。76~80歳までは年齢が上がるごとに平均使用年数も長くなるが、81歳以上になると平均年数は短くなる。


住宅火災における高齢者の死者割合

豪雨災害で全L協、二次災害の防止に向け注意喚起

2021年8月

7月に入り、豪雨による災害が熱海、山陰(鳥取・島根)、九州(熊本・鹿児島・宮崎)と相次いでいます。(一社)全国LPガス協会は二次災害の防止に向け7月5日、ホームページに「LPガスを取り扱う際のお願い」を掲載し、注意を喚起しています。

注意喚起のポイント

●ガスメーター、ガス機器等が浸水された皆様へ
LPガス施設が浸水した場合は、配管内やガス機器内に水や泥が溜まっている可能性があります。必ずLPガス販売店に連絡し、点検を受けたうえで使用するようお願いします。また、ガスの漏洩が疑われる際は、LPガスは使用しないでください。


●流出したLPガス容器を発見された皆様へ
災害によりLPガス容器が流出している恐れがあります。流出した容器を発見された方は、以下の点に注意し、容器に記載のLPガス事業者または最寄りのLPガス協会に連絡をお願いします。
〔注意事項〕みだりに触らず、移動もさせない。また、ガス臭くなくても、容器周辺で火気を使用しない。


●土砂、瓦礫等の撤去作業に当たられる皆様へ
流出した容器が紛れ込んでいる可能性があります。以下の点に留意して作業にあたるようお願いします。
〔留意事項〕容器が土砂等の中にある可能性を踏まえて、重機の扱いは慎重にお願いします。万が一、容器破損等によりLPガスが放出した場合は、ただちに作業を中止し、付近より避難のうえ、容器に記載のLPガス事業者または最寄りのLPガス協会に連絡をお願いします。漏洩のない容器を発見された際は、一時安全な場所(路肩等)に置き、同様に連絡をお願いします。可能な限り速やかに回収にうかがいます。

参考/経産省、液石法施行規則で「容器流主防止措置」を規定

経済産業省は6月18日、液石法施行に「洪水などによる充てん容器の流出防止措置」を設けるとともに、浸水のおそれのある地域では「充てん容器等が浸水で流されることを防止する措置を講じる」よう例示基準を強化しました。

●規則第18条(供給設備の技術上の基準) 「洪水などによる容器の流出防止措置」を規定。


●機能性基準の運用(例示基準) ①対象地域:洪水浸水想定区域(最大1m以上浸水)、②具体的対策:たとえば「20kg超容器にはベルトまたは鎖を2本かける」「ベルトまたは鎖が外れにくい固定金具を使用する」等を追加。


●施行:2021年12月1日(経過措置:省令施行時に現に設置されている設備は2024年6月1日まで)。

特商法改正、契約書面、クーリング・オフがメール等で可能に

2021年8月

詐欺的な定期購入商法や送り付け商法対策、また販売預託の原則禁止と対象範囲の拡大などを盛り込んだ特定商取引法と預託法の改正が6月9日までに可決成立し、同16日に公布されました。公布から起算して1年を超えない範囲内に施行されますが、送り付け商法については7月6日に施行されました。また、契約書面等の電磁的方法による提供等は2年を超えない範囲内に施行されます。

主な改正内容…定期購入商法、送り付け商法への規制を強化

●特定商取引法
◆通販の「詐欺的な定期購入商法」対策
○定期購入でないと誤認させる表示等に対する直罰化
○上記の表示によって申込みをした場合に申し込みの取消しを認める制度の創設
○通信販売の契約の解除の妨害に当たる行為の禁止
○上記の誤認させる表示や解除の妨害等を適格消費者団体の差止請求の対象に追加

◆送り付け商法対策
○売買契約に基づかないで送付された商品について、送付した事業者が返還請求できない規定の整備等(現行では消費者が14日間保管後処分可能→改正後は直ちに処分可能に)

◆消費者利益の擁護増進のための規定の整備
○消費者からのクーリング・オフの通知を、電磁的方法(電子メールの送付等)で行うことを可能に(預託法も同様)
○事業者が交付しなければならない契約書面等を、消費者の承諾を得て、電磁的方法(電子メールの送付等)で行うことを可能に(預託法も同様)
○外国執行当局に対する情報提供制度の創設(預託法も同様)
○行政処分の強化等

●預託法
◆ 販売預託の原則禁止
○販売を伴う預託等取引を原則禁止とし、罰則を規定
○原則禁止の対象となる契約を民事的に無効とする制度の創設

◆預託法の対象範囲の拡大
○現行の預託法の対象の限定列挙の廃止→全ての物品等を対象に

◆消費者利益の擁護増進のための規定の整備
○行政処分の強化等

「グリーン成長戦略」、グリーンLPGを2030年商用化、2050年CN実現

2021年7月

政府の第12回「成長戦略会議」(6月18日開催)で、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けたロードマップ「グリーン成長戦略」策定され、カーボンリサイクル燃料の一つとして、「グリーンLPG」が盛り込まれました。この中でグリーンLPGは、商用化に向けた技術確立が課題ですが、今後大規模生産に向けた実証事業を実施し、社会実装(2030年商用化、2050年カーボンニュートラル実現)を目指す方針です。

現状と課題 商用化に向けた技術確立が課題

◇LPガスは2050年においても一定量の需要が維持される見込み。

◇世界的に見てもグリーンなLPガス合成を主目的とした技術開発は実施されておらず、世界に先立ち、当該技術の確立と早期の社会実装を目指す。

今後の取り組み 大規模生産に向けた実証事業を実施

◇商用化に耐え得る生産が可能な触媒等の基盤技術の開発
◇触媒等の基盤技術と周辺基盤技術を融合させ実証プラントに実装する技術の開発
 こうした取り組みに対する支援を通じて、2030年の商用化を目指す。


詳しくはこちら→PDF「グリーン成長戦略(概要)20210618」


災害バルク補助事業、5月28日から公募開始

2021年7月

令和2年度補正・令和3年度「石油ガス災害バルク等の導入事業費補助金」(経済産業省補助事業)の第1回公募が、(一財)エルピーガス振興センターのホームページ上で始まりました。申請は、同センター指定のDropboxに申請書類一式のアップロードを完了した時点で受付となります。今年度は、公募説明会は開催されません。

●令和2年度第3次補正予算
◇第1回:令和3年5月28日(金)~同6月25日(金)
※一次締め:同6月11日(金)

●令和3年度
◇第1回:令和3年6月11日(金)~同7月9日(金)
※各募集期間の締切日まで申請を受ける。
※上記期間で予算額に達しなかった場合は、再度募集期間を設ける。
※補助事業の完了期限(令和2年度第3次補正予算、令和3年度共通)は令和4年2月15日(火)



全L協、「LPガスカーボンニュートラル対応検討会」でCN対応

2021年7月

(一社)全国LPガス協会は、6月17日にオンライン方式で開催した2021年度通常総会で、「2050年カーボンニュートラル(CN)宣言」(2020年10月)を受けた政府のロードマップ「グリーン成長戦略」を踏まえ、LPガスの持続可能な経営環境の創出に向け、正副会長の諮問会議「LPガスカーボンニュートラル(CN)対応検討会」で検討を深めていくことを決めました。年内には中間報告をまとめたい考えです。

また、次の事業計画を決めました。

●自主保安運動 “死亡事故:年0~1件、人身事故:年0~25件”を目標に、「LPガス安心サポート推進運動」を今年度から5カ年間展開する。重点課題は、業務用施設における警報連動、換気警報器の設置、容器流出防止対策の徹底など。

●需要開発運動 ①公共施設へのLPガス施設の常設・常用を推進、②CN動向を見据えたエネファーム・エコジョーズ・ハイブリッド給湯器・GHPなどを設置促進。

●取引の適正化 店頭・ホームページへの100%提示を目標に、LPガス料金の開示を推進。

●LPガススタンド事業の活性化 「自立型LPガスススタンド認定制度」を推進



エネ庁、新規・既存の賃貸集合住宅に料金情報を提供するよう要請

2021年7月

資源エネルギー庁(石油流通課)は6月1日、(一社)全国LPガス協会に「賃貸集合住宅におけるLPガス料金の情報提供」(お願い)を通知し、会員事業者に、「自社が供給する新規・既存の賃貸集合住宅の所有者、または不動産管理会社に予め、販売事業者名・連絡先・料金表内訳(基本料金/従量料金/機器設備料金/原料費調整制度による調整額)などを記載した「LPガス料金表」などにより情報提供をすること」と、「入居希望者、賃貸所有者、または不動産管理会社からそれらの料金について問い合わせがあったら適切かつ迅速に対応すること」を周知するよう要請しました。国土交通省からも同日付けで、このエネ庁文書を添付した通知(事務連絡)が出され、賃貸業界への周知徹底が図られました。

「事業者名・連絡先・料金表内訳(基本/従量/機器設備/原料費調整)」提供

●要請の背景 現状では「事実上、販売事業者を選択できない」
エネ庁は、通知の中で、「2017年(平成29年)にLPガスの取引適正化、料金透明化に向け、液石法施行規則を改正するとともに、取引適正化指針を策定・改正し、相当程度の取り組みが進んだ」と評価。

一方で、「賃貸集合住宅では消費者が入居前にその物件のLPガス料金を知る機会が与えられず、入居後の消費者との供給契約締結時には事実上、販売事業者を選択できないため、その販売事業者のLPガス料金を受け入れざるを得ないという取引適正化の課題が残っている」と指摘。その是正について、「国土交通省等と協議をした結果、改善策として今回の措置を徹底いただくこととなった」と説明しています。

そのうえで、「こうした措置を実施することで、所有者、不動産管理会社、不動産仲介会社を通じて入居者に当該物件のLPガス料金が予め提示できることになり、料金透明化に大きく貢献するものと考えている」としています。

●要請事項 「料金情報の提供」「問い合わせ対応」
①自社がガス供給しようとしている新築の賃貸集合住宅、すでにガス供給している賃貸集合住宅において、募集当該物件のLPガス販売事業者名、連絡先、料金等の記載がある「LPガス料金表」(参考例)などにより、予め賃貸集合住宅を管理している所有者または不動産管理会社(賃貸集合住宅を管理している不動産仲介会社含む)に情報提供すること。

なお、参考例に記載がある事項のうち、料金早見表以外の事項については、「LPガス料金表」に必ず記載すること。また、その後料金に変更が生じた場合は、遅滞なく変更後のLPガス料金表を提供すること。
②賃貸集合住宅への入居を希望する者、賃貸集合住宅を管理している所有者、または不動産管理会社(同)から、情報提供した料金について問い合わせがあった場合は、適切かつ迅速に対応すること。




エネファーム、累積普及台数が2020年度に35万台

2021年6月

家庭用燃料電池「エネファーム」の累積普及台数が2020年度に35万台(都市ガス、LPG仕様合計)を突破しました。エネファームパートナーズ(事務局:日本ガス体エネルギー普及促進協議会)が4月27日に公表しました。エネファームパートナーズでは今後とも、住宅業界、エネファーム製造業界、エネルギー業界の3者連携で、省エネルギー社会、省CO2社会への貢献に向け、さらなる普及拡大に取り組んでいくことにしています。

エネファームの概要

●2009年5月に、世界初の家庭用燃料電池として、まずPEFCタイプ(固体高分子形)の発売がスタート。2011年にはSOFCタイプ(固体酸化物形)も販売開始になった。以後マンション向け、停電時発電機能搭載、寒冷地対応、小型化タイプなど、ラインナップの拡充が進んでいる。

●自然災害にともなう大規模停電が多発する中、エネファームの停電時発電機能で、停電中も携帯電話の充電や冷蔵庫、洗濯機、扇風機など一部の家電、またお湯がつかえることから、その省エネ・省CO2性能だけでなく、停電時のレジリエンス性も注目されている。

●LPG仕様機は、PEFCタイプ(定格出力700w)がパナソニックから、SOFCタイプ(同)がアイシン精機から発売されている。

●コージェネ財団によれば、2020年度の販売台数は48,009台で、うちLPG仕様は7.6%にあたる3,627台。





グリーンLPガス研究会、「グリーンDMEとプロパンの混合方式」提唱

2021年6月

日本LPガス協会「グリーンLPガスの生産技術開発に向けた研究会」は4月23日、「即効性の手段が当面存在しない中、グリーンDMEとプロパンの混合方式は、速やかな社会実装に向けた有効策であると考えられる」との最終報告を公表しました。

今後の方向性

●プロパンのグリーン化については、即効性のある形での手段が当面存在しない中で、グリーンDMEとプロパンの混合方式は、社会が求める速やかな社会実装に向けた有効策であると考えられる。

●2050年に向けても相当量のLPガス需要が残ると⾒通されるなかで、原料調達面での制約等により、バイオ原料に基づくグリーン化だけでLPガス需要量全体のカーボンニュートラル化を図ることは、困難が予想される。

●従って、2050年以降も社会が必要とするLPガスを持続可能なエネルギーとして責任を持って供給し続けるためにも、グリーンDMEとともに、カーボンフリーのLPガス合成(プロパネーション、ブタネーション)による技術開発を並⾏して進め、社会実装に繋げていくアプローチが極めて重要となる。


詳しくはこちら→PDF「グリーンLPガス最終報告_20210423」



資源・燃料分科会報告書、LPガスは引き続き「国民生活に不可欠」「最後の砦」

2021年6月

経済産業省・総合資源エネルギー調査会の第32回資源・燃料分科会が4月23日に開かれ、「2050年カーボンニュートラル」宣言、国際的な資源・エネルギー需給構造の変化、国内における化石燃料需要の減少、さらに頻発・激甚化する災害などを踏まえた報告書が了承されました。この中でLPガスは、引き続き①国民生活経済活動に不可欠なエネルギーである、②石油とともにエネルギー供給の「最後の砦」として、平時のみならず緊急時にも対応できる強靱な供給体制確保の重要性は変わらない、と記載されるとともに、③燃焼時のCO2排出が比較的低い、低炭素に貢献できるエネルギーでもあると位置付けられました。

LPガスは「低炭素に貢献できるエネルギー」

●位置付け
①引き続き国民生活・経済活動に不可欠なエネルギーである。

・中東依存が低下し、輸入の多角化が進行。
・全国的な供給体制が整備されているほか、備蓄体制もある。可搬性や長期間の保管で品質が劣化しない。


②引き続きエネルギー供給の「最後の砦」として、石油とともに平時のみならず緊急時にも対応できる強靱な供給体制確保の重要性は変わらない。

・自家発電設備等を有する中核充填所の整備や避難所への燃料備蓄を推進。


③燃焼時のCO2排出が比較的低い、低炭素に貢献できるエネルギーである。

●背景・課題

・長期的には、電化の進展や人口減、省エネ機器の普及等により、需要減少の可能性があるが、化石燃料の中ではGHG(温室効果ガス)の排出が比較的低い。このため、中期的には低炭素化推進の観点から、ボイラーや発電機等での石燃料転換需要も期待できる。

・災害に強い分散型であり、緊急時に円滑に国家備蓄放出ができる体制の整備が不可欠。
・避難所等での燃料備蓄等、災害時の燃料供給に万全の体制を確保することが必要。
・一方で、人手不足への対応と、低炭素化を図る観点から、サプライチェーンにおける省エネ化が必要。
・標準的な料金の公表では消費者が料金情報にアクセスしやすい取り組みの深化が期待される。


●政策の方向性
①LPガスの安定供給確保等への対応

・引き続き備蓄の日数を維持すべき。また業界やJOGMECと連携しつつ、国家備蓄放出の業務オペレーションを具体化していくべき。

・避難所や医療・福祉施設等の重要施設における自衛的備蓄や災害時にも供給が維持できる中核充填所の新設・機能拡充を引き続き後押ししていくべき。

・特に集合賃貸住宅での料金透明化を進めるため、不動産業界等の関係業界と連携した取り組みを促進していくべき。


②LPガス産業のグリーン化

・2050年カーボンニュートラルに向け、CO2排出削減や収益力向上を目指し、省エネルギーにも資するスマートメーターの導入促進により、配送合理化等を後押ししていくべき。

・バイオLPガスや合成LPガス等のグリーンLPガスの研究開発や社会実装に取り組む産業界の取り組みを後押ししていくべき。

販売事業者数、2020年末で17,170者へ減少、5年間で2,344者減る

2021年6月

経済産業省(ガス安全室)がまとめた2020年(12月末)時点の販売事業者数は17,170者、保安機関数は17,507者となり、前年(12月末)に比べ事業者は433者、保安機関数は453者減少しました。販売事業者数は2015年度末(2016年3月末)の19,514者から、この5年間ほどで12.0%、2,344減ったことになります。

認定販売事業者数は、第一号265者、第二号31者へ増加

所管別の内訳は、販売事業者が本省47者(前年比+1者)、保安監督部183者(▲7者)、都道府県16,940者(▲427者)、保安機関が本省82者(▲1者)、保安監督部473者(▲5者)、都道府県16,952者(▲447者)。

また、認定販売事業者は第一号(ゴールド)が265者、第二号が31者で、前年に比べ第一号は23者、第二号は2者増え、充てん事業者数は928者・2,502設備となり、前年に比べ7者・10設備増えました。

詳しくはこちらへ→PDF「事業者数202012」


容器流出防止強化に向け、施行規則・機能性基準を見直し

2021年6月

経済産業省の産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会液化石油ガス小委員会は、これまでの「保安対策指針」に代わる、向こう10年間の「液化石油ガス高度化計画2030」を策定し、4月1日に公表しました。

●安全高度化目標(理念目標)
経済産業省は水害などによるLPガス容器の流出を防止するため、液石法施行規則(省令)と機能性基準の運用を、①10kg以上の容器はベルト、鉄鎖等(現行:鉄鎖、ロープ等)で家屋等に固定する、②浸水の恐れのある地域はさらに、ベルトまたは鉄鎖が外れにくい固定金具を使用するか、容器収納庫に保管するよう改正する予定です。4月22日にパブリックコメントに付しました。

今年12月1日に施行したい考えです(経過措置:2024年6月1日まで)。


別添「法律施行規則の例示基準(案)」より

9.充てん容器等の転落、転倒等による衝撃及びバルブ等の損傷を防止する措置並びに充てん容器等の流出を防止する措置
(1)貯蔵施設に置く場合
(2)供給設備または消費設備に接続されて置く場合

②充てん量10㎏以上の容器については、ベルト、鉄鎖等により容器を家屋その他の構築物に固定する等により、地震に際して転倒しないようにすること。(改正)

③浸水のおそれのある地域(*)においては、(2)②に加え、次に掲げる(i)または(ii)のいずれかの基準により、充てん容器等が浸水によって流されることを防止する措置を講ずること。

令和3年11月30日まではなお従前の例による。令和3年12月1日現に設置されている供給設備及び消費設備においては、令和6年6月1日までは、なお従前の例によることができる。(新設)

(i)ベルトまたは鉄鎖が外れにくい固定金具を使用すること。50㎏容器にあっては1本目のベルトまたは鉄鎖を当該容器の底部から容器の高さの3/4程度の位置に、2本目のベルトまたは鉄鎖を容器底部から1/4程度の位置にそれぞれ取り付け、10㎏または20㎏容器にあっては当該容器のプロテクターの開口部にベルトまたは鉄鎖を通して取り付け、ゆるみなく容器を固定すること。ただし、積雪時において、容器交換作業に支障を来す可能性のある場合であって冬の期間等にあってはこの限りでない。(同)

(ii)容器収納庫に保管すること。(同)

*浸水のおそれのある地域:洪水浸水想定区域(想定最大規模)等において、1m以上の浸水が想定されている地域。

需要見通し、2021~2025年度は年率+0.6%の微増
家庭用減少もGHP・業務用増え年率+0.3%想定

2021年5月

2021~2025年度「石油製品需要見通し<液化石油ガス編>」が4月6日、経済産業省・総合資源エネルギー調査会の石油・天然ガス小員会石油市場動向調査ワーキンググループの第7回会合で了承されました。それによれば、2021年度の総需要(電力用除く)は、コロナ禍に見舞われた2020年度の実績見込み12,528千トン(前年度比▲9.5%)に対し、+8.7%の13,618千トンに回復。2023年度には13,960千トンとなり、コロナ禍前の水準(2019年度13,850千トン)を超える見通しになっています。

ただ、2021~2025年度では年率+0.6%の微増。

概況

●全般 2021~2025年度で最も増加が見込まれるのは増熱向けの都市ガス用(年率+3.6%、増減率+15.0%)。次いで、化学原料用(+1.5%、+6.1%)。

●家庭業務用 2020年度実績見込みは5,740千トン(前年度比▲4.3%)。2021年度は5,706千トン(▲0.6%)とマイナス成長になるが、2021~2025年度では年率+0.3%、増減率+1.3%で推移する見込み。家庭用は、利用世帯数の減少と機器の効率化で減少。業務用は、熱中症対策・レジリエンス対応でGHP向けが増え、また景気回復で消費原単位が改善して増加する見込み。

●自動車用 2020年度実績見込みの456千トン(▲41.0%)に対し、2021年度は669千トン(+46.7%)まで戻すが、台数減少と燃費向上により2021~2025年度では年率▲7.1%、増減率▲25.4%と縮小が進む見通し。
【注】この見通しには、国が進める「2050年カーボンニュートラル実現」の直接的な影響は考慮されていません。また、電力供給計画が未定のため、電力分は除かれています。



2021~2025年度液化石油ガス需要見通し

ガス温水機器「新省エネ基準」が公布・施行

2021年5月

ガス温水機器、石油温水機器、磁気ディスク装置の新しい基準エネルギー消費効率(省エネ基準)等を定めた省令と告示が、4月19日に公布・施行されました。ガス温水機器は2025年度を目標年度とし、熱効率を約5.2%改善する内容となっています。

液化石油ガス安全高度化計画2030を公表

2021年5月

経済産業省の産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会液化石油ガス小委員会は、これまでの「保安対策指針」に代わる、向こう10年間の「液化石油ガス高度化計画2030」を策定し、4月1日に公表しました。

●安全高度化目標(理念目標)
2030年の死亡事故ゼロに向けた、国・都道府県・第三者機関・LPガス事業者・消費者及び関係事業者等が各々の果たすべき役割を着実に実行するともに、環境変化を踏まえて迅速に対応することで、各々が共同して安全・安心な社会を実現する。

●安全高度化指標(対策を評価するための数値指標)
2030年時点に事故全体で、年間の死亡事故0~1件未満。人身事故25件未満を達成する。

●実行計画(アクションプラン)の基本的方向
①事故分類ごとにおける対策の推進 ②各主体の連携の維持・向上 ③保安人材の育成 ④一般消費者等に対する安全教育・啓発

●高度化目標の達成に向けたアクションプラン
①事故対策(消費者起因事故対策、販売事業者起因事故対策) ②自然災害対策 ③保安基盤

全L協、消費設備調査でのMメーター計算値活用の運用ルール

2021年5月

定期消費設備調査で、マイコンメーターの表示やデータによる計算値を使用可能とする代替措置が液石法例示基準に追加(2021年2月24日、第30節)されたことを受け、(一社)全国LPガス協会から「ガスメータの圧力測定機能を活用した保安業務の合理化」と、「ガスメータの漏洩検知機能を活用した保安業務の合理化」の各運用マニュアルが示されました。新型コロナ禍で感染防止の徹底が求められている中、これにより必ずしも消費者の協力が得られなくても保安業務が可能になりますが、マニュアルに基づいて適正な方法で実施し、その記録を適正に保存しないと法令違反を問われかねないので徹底しましょう。

マイコンメーター表示等に基づく計算値による定期消費設備調査

●圧力損失について、計測値と計算値との相関関係を分析し、乖離が小さいことを確認。
●これを受け、従来の計測値のほか、「計算値を使用する代替措置」を追加した。
*圧力損失が0.3kPaを超える場合は、マイコンメーターの表示による圧力確認方法は使えない。
●計算に必要なデータ:最大ガス流量(消費量)、管の内径、配管の長さ、継手類など。
●計算に使用した根拠を記録に残す。


全L協の各「運用マニュアル」

●「ガスメータの圧力測定機能を活用した保安業務の合理化運用マニュアル」

・ポイント:記録の保存方法、計算値の具体的算出例などを記載

・構成:適用範囲/例示基準の概説/測定原理/測定方法・条件/圧力損失の算出方法/記録保存(異常時の措置内容等)


●「ガスメータの漏洩検知機能を活用した保安業務の合理化運用マニュアル」

・ポイント:マイコンメーターの漏えい検知機能と圧力測定機能を活用した燃焼器入口圧力の確認、調整圧力・閉そく圧力の測定、漏えい試験方法等を有効利用するための運用ルール。

・構成:適用範囲/例示基準の概説/マイコンメーターの漏えい検知機能・圧力測定機能/記録保存(異常時の措置内容等)


公立学校の施設整備、防災機能アップ・特別教室空調へ

2021年5月

文部科学省は公立義務教育諸学校等施設の整備基本方針を改正し、4月15日付け官報で告示しました。「安全・安心な教育環境の確保」に向け、耐震性の確保、防災機能の強化、バリアフリー化、空気調和設備などを新設。防災機能では空気調和設備、非常用電源設備などの整備、空気調和設備では「普通教室の整備率は9割を超えた。今後は特別教室への設置促進が重要」としています。

これにともなって、GHPの設置提案も防災機能アップ、特別教室等へのシフト化が求められます。

福島県、A級事故で保安機関に行政指導

2021年5月

福島県(消防保安課)は4月9日、2020年7月30日に福島県郡山市の飲食店で発生した重大事故(A級事故、死者1名・負傷者19名)について、過去の法定点検調査が期限の4年を超えて行われていたとして、保安機関(LPガス保安管理センター)に厳重注意の行政指導を行いました。

事故原因は県警察本部でまだ究明中ですが、県が2020年12月22日に販売事業者、同25日に保安機関に対して行った立入検査で、消費配管の設置と腐食防止措置が、液石法施行規則の例示基準(コンクリート面に直接触れる白管の設置等)に合致しない部分のあることが確認されています。

HP上で、事業者・消費者等に向け「安全管理のお願い」

福島県は4月14日、県内のLPガス販売事業者と一般消費者等に向け、この事故を踏まえた「安全管理のお願い」をホームページに掲載し、徹底を促しました。販売事業者には供給設備等の点検や一般消費者等への周知等を、一般消費者等にはガス機器等の自主点検等を行うなど、安全管理の徹底するよう求めています。


「液化石油ガス安全高度化計画2030」スタート
各主体協働で死亡1件未満、人身25件未満実現へ

2021年4月

10年後の2030年を目標年次に見据えた、2021年度からの新たなLPガス保安対策指針「液化石油ガス安全高度化計画2020」が、3月22日に開催された経済産業省・産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会の第14回液化石油ガス小委員会で了承され、国・LPガス販売事業者等・消費者等の協働による安全・安心な社会の実現を目指した「保安高度化計画」がスタートします。

近年は、国と事業者のたゆまない努力で、重大事故は交通事故、火災事故より低い水準まで改善が図られてきました。しかし、未だ重大事故は撲滅できず、一方で社会の安全・安心への要請はますます高まっていることから、3者協働による新たな安全高度化目標と実行計画(アクションプラン)が打ち出されました。

これまでの保安対策指針と大きく異なることは、近年自然災害が激甚化・多発化する一方で、AIやIoTを活用したスマート保安による規制合理化が進むなか、保安対策指針を示して販売事業者に徹底を求めるというこれまでのスキームを、保安確保に向けて各主体が果たすべき役割を明確化し、これを理解し着実に実行することで保安高度化を図るスキームに刷新したこと。

また、経営者等による保安確保に向けたコミットメントの明示と保安レベルの自己評価を組み入れ、指導力・組織体制・予算確保など保安管理体制の構築・拡充を図る仕組みとしたことです。

このため、新たな保安目標を策定するとともに、今後の社会環境の変化とリスクを踏まえたアクションプランを設定。そのうえで、計画の進捗を踏まえた事故発生状況を定期的に分析し、計画の妥当性を評価しつつ見直していくことになっています。

2030年に向けた全体目標は死亡事故(年):0~1件未満(近5年平均:0.6件)、人身事故(同):25件未満(30.2件)に設定されました。

液化石油ガス安全高度化計画2030

~国、LPガス事業者等、消費者等の協働による安全・安心な社会の実現を目指して~


安全高度化目標
2030年の死亡事故ゼロに向けた、国、都道府県、第三者機関、LPガス事業者、消費者及び関係事業者等が各々の役割を果たすとともに、環境変化を踏まえて対応することで、各々が共同して安全・安心な社会を実現する。


●基本的方向

①事故分類ごとにおける対策の推進継続/②各主体の連携の維持・強化/③事業者等の保安人材の育成/④一般消費者等に対する安全教育・啓発


●高度化計画目標年次

目標期間=10年間(2021年~2030年)、中間評価=5年目(2026年)


●全体目標:死亡事故(年)

0~1件未満、人身事故(同):25件未満


●実行計画(アクションプラン)

達成状況やリスクの変化に応じ見直す


注1:2015年~2019年までの5年の事故件数の平均
注2:2025年~2029年までの5年の事故件数の平均
注3:起因者が複数いる場合はそれぞれカウント
※事故の起因者等が不明な場合があり、全体数と各分類別の事故件数の合計値が合わない箇所がある。

全L協、安全高度化計画に沿った「安心サポート推進運動」展開へ

2021年4月

(一社)全国LPガス協会は、国の「液化石油ガス安全高度化計画2030」を受け、4月初旬にも、自主保安運動「LPガス安心サポート推進運動」(5カ年計画)の推進体制を整え、安全高度化計画のアクションプランと一致した運動を展開します。業務用施設へのガス警報器連動遮断の推進、業務用換気警報器の設置促進に加え、そして軒先容器の流出防止対策(二重掛け)の3アクションを重点取り組み事項に位置づけ、安心サポート体制を高めていきます。

LPガス安心サポート推進運動

●運動期間:5年(安全高度化計画は10年スパンで、5年ごと見直し)

●目標:死亡事故0~1件未満、人身事故0~25件未満(安全高度化目標と同じ)

●運動内容:安全高度化計画アクションプランと一致した内容とする

●具体的な進捗状況管理や進め方
・進捗=これまでの「安全機器調査票」「自主保安活動チェックシート」により、数字で把握する。
・重点取り組み事項=業務用施設ガス警報器連動遮断の推進/業務用換気警報器の設置促進/軒先容器の流出防止対策の徹底。

LPガス事故、2020年は200件台割る
郡山事故(飲食店)でA級事故(20人死傷)

2021年4月

経済産業省ガス安全室がこのほどまとめた2020年の「LPガス一般消費者等事故集計」によれば、前年より10件少ない192件となり、3年ぶりに200件台を割り込みました。人的被害は死者1人(前年0人)、傷者は液石法公布以来最も少ない29人(32人)。ただし、A級事故(7月30日、福島県郡山市内の飲食店、死者1人・傷者19人)が発生しました。24年ぶりです。CO中毒事故は前年に続き、ありませんでした。

●原因等別 
一般消費者等起因39件(57件)、一般消費者等・販売事業者等起因8件(2件)、販売事業者等起因44件(44件)、その他事業者起因67件(66件)、雪害等自然災害67件(66件)などとなっており、一般消費者等起因が大幅に減少し、一般消費者等・販売事業者等起因が増加した。

●発生場所別 
一般住宅81件(72件)、共同住宅60件(50件)、飲食店17件(30件)などとなり、一般住宅と共同住宅が増え、事故防止策を徹底してきた飲食店が減少した。

●発生個所別 
供給設備108件(90件)、消費設備83件(110件)などとなり、供給設備の調整器24件(11件)、高圧ホース等23件(18件)、供給管47件(42件)の増加が目立つ。供給管のうち埋設管前年の26件から39件へ増えた。消費設備では業務用燃焼器が7件(18件)に減る一方、ふろがまは11件(6件)に増えた。


バルク貯槽のくず化、合格証紛失時の再交付を不要化へ

2021年4月

経済産業省は、バルク貯槽をくず化(高圧法第56条の6)したときに返納する特定設備検査合格証について、紛失したときは再交付を経ないで交付先に手続きできるよう運用の見直しを検討していく予定です。

3月9日に行われた産業構造審議会保安・消費生活用製品安全分科会の第18回「高圧ガス小委員会」で経済産業省が明らかにしました。現行は再交付を受けてから返納することになっているため、(一社)全国LPガス協会が“ひと手間”の省略を要望していました。経産省は合格証の使用実態と返納手続きの運用実態を調査したうえで見直しを検討していく考えです。

ガス機器出荷金額、2020年度は2.5%増加

2021年4月

(一社)日本ガス石油機器工業会は2月27日、「ガス・石油機器出荷実績見込みと予測2021」を公表しました。それによれば、2020年度の出荷金額は、ガス機器が2,750億円(前年度比102.5%)、石油機器が811億円(102.6%)、合計で3,561億円(102.5%)となり、前年を上回った見込みです。とくにカセットこんろが69億円(115.0%)へ増えました。

巣ごもり需要で、特にカセットこんろが15%も増加

2021年度は、前年度と同様に経済活動や消費マインドの冷え込みが懸念されることから、ガス機器は2,722億円(99%)、石油機器は807億円(99%)、合計で3,529億円(99%)と前年度並みと予測しています
する。

市場環境・増減要因

●新設住宅着工戸数が2019年に引き続き、賃貸住宅を中心に減少しており、2020年暦年では前年比1割減の約81.5万戸となった。


●新型コロナ禍による外出自粛で巣ごもり需要が喚起され、カセットこんろを中心に需要が伸びた。また、暖冬続きでここ数年低調だった石油暖房機器も、2020年は寒波がしばしば訪れたことで、出荷台数・金額ともに2019年度を上回った。


●2021年度は延期となった東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定だが、 新型コロナ禍の影響が続くと、2020年度同様に経済活動や消費マインドの冷え込みが懸念される。


ガス機器の概況

●2020年度の出荷見込み金額は、調理機器(カセットこんろを除く)が942億円(104.1%)、温水機器が1,652億円(100.4%)、 暖房機器が60億円(82.9%)、カセットこんろが69億円(115.0%)、その他(ガス炊飯器、ガス貯蔵・貯湯湯沸器を)が26億円(100.0%)で、合計2,750億円(102.5%)。


●新型コロナ禍による巣ごもり需要の影響で、家庭で調理する機会が増え、特にカセットこんろの需要増が目立った。


●2021年度の出荷金額は、調理機器(カセットこんろを除く)934億円(99%)、温水機器1,634億円(99%)、暖房機器59億円(98%)、カセットこんろ69億円(99%)、その他26億円(100%)、合計2,722億円(99%)で、前年並みが予測される。


と予測する。


長期使用製品点検制度、7月に瞬間湯沸器、ふろがまを除外

2021年4月

経済産業省・製品安全課は、3月1日に開かれた消費経済審議会製品安全部会で、長期使用製品安全点検制度の対象製品からプロパンガス用の屋内式ガス瞬間湯沸器、屋内式ガスふろがまなど、7製品を7月初旬に除外する予定であることを明らかにしました。

残る石油給湯機と石油ふろがま、自治体と連携し対応徹底へ

現在は9製品が指定されていますが、経年劣化対策が進み事故率が1ppmを大きく下まわっているためです。当初予定より遅れたものの、7月初旬に改正施行令、改正省令を公布する予定。

これにより、残るのは石油給湯機と石油ふろがまだけになりますが、依然事故率が1ppmを上回っているため、多用されている北海道、東北地区の自治体との連携強化を図りつつ、現在40%弱の所有者登録率の向上と法定点検の実施・普及を目指していく方針です。

経産省、建設工事等におけるガス管損傷事故の防止を要請

2021年4月

経済産業省ガス安全室は、ガス事故における他工事事故の防止に向け、関係6省庁・機関に2月26日付けで「建設工事等におけるガス管損傷事故の防止」について協力要請を行いました。そのうえで、ガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に3月2日付けで、「施工前に必ずガス管等についてガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に照会・確認すること」「ガス管を見つけた場合は、必ずガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に連絡すること」などを建設工事等事業者に周知するよう要請しました。

ガス事業者・液化石油ガス販売事業者等への要請事項

●建設工事等事業者に対し、工事を施工する前には必ずガス管等についてガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に照会・確認するとともに、ガス管を見つけた場合は、必ずガス事業者・液化石油ガス販売事業者等に連絡すること等について、周知を行うこと。


●必要に応じて建設工事等の際に立ち会うこと。


●(液化石油ガスについては)供給管・配管の工事を行う際は、事故防止のため、外注先の特定液化石油ガス設備工事に係る届出、液化石油ガス設備士資格の有無及び再講習の受講状況を確認することにより適切に監督すること。


【参考】最近の建設工事等によるガス管・ガス設備損傷事故件数の推移ガス事故(建設工事等)


経産省、住宅塗装工事中の事故防止を要請

2021年4月

経済産業省・ガス安全室は3月2日、(一社)全国LPガス協会や(一社)日本ガス協会に、住宅塗装工事等での「ガス機器の給気・排気部の閉塞による一酸化炭素中毒事故の防止」について、会員事業者等を通じて消費者に周知徹底するよう要請しました。経産省ではこれに先立ち、2月26日付けで国土交通省(建設市場整備課)に、工事事業者への周知を徹底するよう協力依頼を行っています。

「給排気部を塞がない」など3対策の徹底を国交省に依頼

住宅塗装工事にかかる事故は、2016年から2020の5年間で計68件発生し、2020年はうち7件の事故が発生しています。

国交省への依頼文書では、「養生するときはガス機器の給排気部を塞がないこと」など、3対策の徹底を求めています。

●養生を行う場合には、ガス機器の給気部及び排気部を塞がないこと。


●やむを得ずガス機器の給気・排気部をビニールシート等で塞ぐ場合には、ビニールシート等を取り除くまでは絶対にガス機器を使用しないよう、住人への周知を徹底すること。


●工事終了後は、速やかに養生のためのビニールシート等を外すこと。



ページの先頭へ
COPYRIGHT 2013 ASSOCIATION OF KANAGAWA LP GUS ALL RIGHT RESERVED.